2023年7月8日(土)
さらべつカントリーパークの朝
風邪っぴきのため19時台に寝たもんで、夜中2時頃にトイレに出たものの、目覚めは5時半。
シュラフの中でごろごろしながら今日の襟裳岬の天気予報を確認。
午前中は曇りですが、13時頃から晴れ!よし!
風も2m/s!よし!
気温は20℃かぁ。ちょっと寒いけど大丈夫!
一方、私の体調はダメだめで、鼻は大雨です。トイレットペーパーをまるごと持ってきたので大丈夫ですが、脱水になるんじゃないかってほどの鼻水。
熱もあるようで、解熱剤が効くのはよいのですが、汗が出て不快。
それはそれとして、襟裳岬。どうやら、あまり早く行っても天気が優れないので、遅めの出発としましょう。まー体調も悪いので、一旦二度寝して、朝はコーヒーでもしばいてゆっくりします。
左右のサイトのお父さんたちは「建造物」とも言える大型テントの解体作業と積込みに大わらわ。がんばれー。
それにしてもデカくて豪華なテントだなぁ。普通に立ってテント内を歩けるのよ。上級将校の野営天幕のようなゴージャス感。4人家族用ってことで間取りは2LDKぐらいの。
これと同じではないですが、イメージこんな感じかな。
引用元:www.amazon.co.jp
やっぱオートキャンプってのは、バイクと比べて荷物がほぼ無限に運べるのがすごいですね。モンゴルの遊牧民より荷物多いですよ。
そして、お父さんが大汗を流しながら撤収する間、子どもたちはキャンプ場の4輪のレンタサイクルでお母さんと一緒に場内ロードをぐーるぐる。エネルギーが有り余ってます。発電したくなるほどです。
ん?遠くからは、甲高い複数のエンジン音が。
そうそう、ここは十勝スピードウェイの隣ですから。今日は土曜日なので走行会とかイベントがあるのかな。
昔、私も4輪ですがサーキット走行会に何度か参加したことがありました。参加したというか、その世界を垣間見に行ったという程度ですが。会社の同僚がサーキット走行が好きで、私も自分の車で連れて行ってもらったのです。
まーセンスなかったので、ドヘタでしたけどね。車自体は一丁前でしたから余計恥ずかしい。下の写真は筑波ね。
クラッシュこそしませんでしたが、毎回どこかしらを壊してしまって、よく同僚の車で連れて帰ってもらいましたよ。そうなるとトランポ代やら修理代がすごい。
あれはお金がいくらあっても足りない趣味だなと。これは続かんと思ってやめてしまいました。また、当時は酒の趣味もやっていたので飲めないのがツライってのもありましたし。
でも、あれはあれでいい経験になりました。公道でスピード出して走るくらいなら、サーキットに行って自分の限界まで走ればよいってことも理解したので、公道では紳士的に走るようになりましたね。
更別町から広尾町へ
さて、出発は10時半。襟裳岬までは80kmぐらいなので、普通に行って2時間で12時半。ゆっくり休憩を挟めば13時ぐらいなので、ちょうど良いでしょう。あまり早く行っても意味ないですからね。昨日の三国峠もあと30分後ろ倒しにしてもよかったと思っています。
キャンプ場のオートサイトから発進。こんな風景なんです。
目の前は人工の池があって、昨日子どもたちがキャーキャー水遊びをしてました。
ここのオートサイトは家族連れにぴったりのキャンプ場ですね。遠すぎて見えませんが、左奥にはフリーサイトがあって、そっちはまだ静かではないかと。
さて、本日は襟裳岬を目指して、一路進みます。
最短距離で海側の広尾経由でのアプローチ。
天候の関係で遅めスタートですから、時間がなければそのまま往復。行けそうであれば浦河方面から国道236号線で山間部を通っての帰り道とします。
Googleマップによると、ぐるっと周ると、220km、4時間、とのことですので、平均時速55km/h計算なんですね。うーむ、それはちと速すぎるかな。
なお、浦河方面はサラブレッドの名産地らしいので、競馬とか興味がある人は楽しいと思うのですが、私は競馬とかほとんどわからなくて、それほど思い入れがないので、行けなくてもOKです。
でもまあ、牧場でサラブレッドが休んでいる風景を走るってのは楽しいと思いますので、行ければ行きたいと思っています。
あー、体調悪くて頭が痛いです。鼻水もなんとかならんかなー。
ほんと、参ったなー。この体調。今回は北海道に出る前に飲み会が重なったこともあってベストコンディションで臨んでいなかったのが原因ですね。
去年はなんせ初めての北海道ツーリングでしたから、2週間前から活動をセーブして体調を整えていたので、今年は油断してました。いかんいかん。
さーて、まずは昨日夕方に行った忠類のナウマン公園ホテルアルコを経由するので慣れたルート。
帰りもホテルアルコ前を通るので、風呂の用意も持っていて、風呂に入って、食料調達してキャンプ場に帰るという予定です。
うー、結構暑い。熱で暑いのかよくわからんことなってますが、多分普通に暑い。でも襟裳岬は20℃の予報でしたから、寒いんでしょう。昨日は三国峠で寒い思いをして失敗したので、今日は防寒用にレインスーツを持ってきてますよ。
ホテルアルコを左に見て通過。
あー、体調わる。コロナかなぁ?でも症状的には咳じゃないからコロナじゃないっぽいのよね。普通の風邪かと。熱は出てるだろうからインフルかもしれないけどね。
でも、天候運は最高。去年私が帯広近辺にいた頃、襟裳岬はずっと強風で普通に20m/s。晴れの日も少なかったので、曇りとか雨。実際に襟裳岬を往復してきた方とも話しましたが、風は強いは、天気はどんよりだわでつまらなかったと言ってました。
そういった意味では、今回のこのコンディションは貴重なアタックチャーンス!(握りこぶしギュッ)
この先ずっと国道沿いで景色はあんまし。大樹町を抜けて、海沿いの広尾を目指します。
そして、その先に、本日の山場とも言える、私の大嫌いな長いトンネルがあるそうです。ツーリングマップルによると、道内最長の4,941m。確か5km以上のトンネルになると、タンクローリーなど危険物を積載した車が原則として通れないといった法令があるそうで、地域住民の生活の必要性からギリギリ5km未満にしてあると思われます。
まじかよって。今回も雄冬の浜益トンネルで経験済みですが、とにかく、暗い、狭い、寒い、怖い~という状態がずぅっ~~~と続くのです。
体調悪いところにトドメを刺されて、トンネル内で遭難しそうだよ。
あ、スマホを充電するの忘れてました。残り4%。
いかん、一旦停めてバイクのUSB電源から給電。
よし、これでいいじゃろ、と思ってしばらく走っていると、なぜかスマホがシャットダウン。
ぬー?どうしたんだろう。そもそもバイクから充電されてるんだろうか?おかしいなー。
ま、いいや、今日は道が簡単だからこのままナビなしで行きます。ツーリングマップルもあるので大丈夫。やっぱ紙の地図があると安心だよねー。
広尾市街の手前。えりも町まで56km。今11時過ぎ。13時頃に着けばよいので、順調。
広尾周辺は、海沿いだからか、空気が冷たくなってきました。さきまで暑かったのが嘘のよう。内陸と海沿いの気候の違いってやつですね。
レインスーツを着ようかな。うん、すぐ着よう。
昨日三国峠で痛い目にあったので、判断が早いです。
安全に停められそうなところを見つけたので、レインジャケットだけ着ました。
走行再開。でもそろそろ軽く何か食べておこう。
お、左に海が見えました。海から冷気が漂ってくる感じです。
どこかでレインパンツも履いたほうがよいなー。
広尾の町に入り、セイコーマートで休憩。広尾を過ぎると、もうなんもありませんから、ここが最後の補給地点。
軽く食べました。ホットシェフのおにぎり1個と味噌汁。寒いので味噌汁です。あんま食欲もないのでおにぎりは1個。とはいえ、ホットシェフのおにぎりは普通のコンビニおにぎりの1.5倍はありますから、1個で充分。
休憩中、12時にサイレンが大音量で鳴り響きちょっと驚きました。え?ミサイル?津波?っと、このただならぬ音量と音質によって良くない想像が頭をかすめましたが、周囲の人々は至って平然。これはこういうものらしい。
食休みしながら、天気予報を再び確認。
あれ?13時の晴れマークが曇りになってる。晴れは14時ぐらいから。
おやおや~、これは晴れる晴れる詐欺ですかー?
なおさらゆっくり行かないとね。
出発は12時10分。
おおっとー。海が見えてきましたよ。うわーめちゃ海霧出てる。
これは1時間やそこいらでは晴れない雰囲気ですなー。
ほんと霧が深い。一瞬遠くに見える陸地が襟裳岬かと思いましたが、あれじゃなくて、まだまだ先です。
ん?沿道、昆布の香りがしてきました。なるほど、なるほど、日高に近いですから、ここらへんも昆布の名産なんですね。
あ、左に見える砂利の地面。これは昆布を干すところですね。
一見、駐車場に見えますが、「食べ物」を干す場所なので、うっかりバイクや車を停めてはいけません。
しばらく行くと、「フンベの滝」という表示があって右にいくつか小さな滝の筋が。今は寒いのでここでは休憩しません。
う~ホント寒いね。空気が冷たい。日差しはあるのに寒い。東京でいうと3月の感覚です。
左からはいい波が寄せています。
沿道にところどころでサーファーさんがいらっしゃいます。
ばんばんいい波来てるので、やっぱりこれは入りますよね。どうやらこのあたりはサーフポイントのようです。
私も昨年ロングボードデビューしたので、今年も行きたいなー。
以前ショートボードとボディボードを持っていて、ショートで1回入ったのですが、他のボードがすっ飛んできて、いきなり穴が空いてしまい、リペア行きになってそれっきり。ショートはご縁がなかったと思います。
その後、知り合った波友達がたまたまみんなボディボードだったので、結局ボディボを数年がっつりやってました。
で、ボードモノに復活しようと思って、昨年ロングボードのスクールに入ってやってみたところ、意外とすんなり立てたので、調子こいてまた今年もやろうかなと。
夏の間は混んでるから、9月以降かなー。
左には磯が続きます。広尾町のモエケシというところ。このあたり、地名がカタカナだらけなのでアイヌ語表現なんでしょう。海藻の香りが強いです。
北海道最長の道路トンネル
さあ、広尾町を抜けたので、トンネルが連続するエリアに入ってきました。
5kmトンネルの手前に2km前後のトンネルが3つあって、これが最初のタニイソトンネル。
襟裳岬の天候を考えると早く行ってもしょうがないし、スピード出すと寒いし。でも後ろから車が来てる。困ったなー。ま、マイペースで行きます。制限速度+10km/hぐらいで許してください。
トンネルを出たら一旦左によけて車を前に出して、次のトンネルへ向かいます。
濃霧がすごい。日差しはあるけど地表は霧。
再びトンネルをくぐり、あまりにも寒いので、路肩に停め、しばし体温を回復します。こんな霧じゃ襟裳岬の景色は良くないですし。時間は12時半。
気を取り直して3つめのトンネル突入。
抜けてまた体温回復休憩。
風がなくて穏やかな気候。それだけは素晴らしいです。
さあ!来ました。全長4,941m、道内最長の道路トンネルの「えりも黄金トンネル」!
入ります!寒い~~~。
この道を往復するとなると、帰りもこれかー。嫌だなー。遠回りでも浦河方面から帰ったほうがよいかなー。
後ろからハーレーが来た音がします。もう北海道で長いことツーリングしているので、ハーレーの音を覚えてしまいました。都心ではほとんど見かけない分、北海道ではよく見かけるので、印象に残ります。
おや~、抜いてくれない。左に寄せてるのに。まあいいや、先は長いですから。
ひたすらトンネル走行。ツライ。
あ、光だ!出口だ!助かった~。
出たら、またしても体温回復休憩っと。
う!ヘルメットのバイザーが温度差と湿気で真っ白に。
とりあえずヘルメットを脱ぐ。
ふ~寒かった~。
予報通り少し晴れてきました。この調子~。
おっと、後ろを走っていたハーレーのオジサマもすぐ後ろで休憩。
ご挨拶してしばし会話。
オジサマも寒くて日向ぼっこ休憩。バイザーも真っ白になって走行不能になったそうです。
そのオジサマ、60代らしき年齢、岩城滉一風のかっこいいダンディ。サングラスとMA1風のライジャケにデニムと、ライダーファッションが決まってて、タバコも様になってます。かっくい~。
お互いのバイクの話に。
私のエストレヤはいつもの自虐ネタw。
一方、ハーレー、すごいす。スピーカーもついてますよ。
北海道みたいなところで走らせるのはいいですね~。
オジサマも一応自虐ネタとして、重すぎることを挙げてました。
500kgあるらしいです!
マジカー!エスト3台分!
こかしたらもう絶対に自分ひとりでは起こせないでしょうね。ジャッキでもないと。
実際、この北海道ツーリングの間に、一度間違って砂利道に進入してしまって、スイッチバックしてたらエンストしてコカしてしまったらしいです。
その時は幹線道路まで歩いて戻って助っ人を呼んで、その時は4人で引き起こしたらしいです。
確かに、パワーもありすぎて砂利道とか、やばそうですね。
まー確かに北海道はちょっと脇に入ると砂利道になりますし、駐車場も砂利のところありますからね。意外と大変かも。
で、私、初めて知ったのですが、このクラスだとバックギアもあるらしいですね。この方の場合は電動式のバックモーターを付けたとのことですが、砂利道だとうまく機能しなかったそうです。
うーむ、いろいろ苦労はありますね。
ちなみに今日はそのオジサマ、「藻岩山自然公園キャンプ場」からいらしたそうで、今日もそこに帰るとのことです。
位置的には、私の泊まっている「さらべつカントリーパーク」から30kmほど遠いところにあるので、ハーレーなら余裕の距離。
みなさん、襟裳岬に行く時は、拠点をどこかに置いて中日に遠征するのが吉のようですね。
さっきの酷いトンネルの話にもなって、二度と通りたくないということで、浦河方面から帰るとのこと。私もそうしようかなぁ。
そのオジサマ、福岡県からいらしているそうで、北海道は初めてとのことですが、既に1ヶ月以上北海道に滞在しているそうです。すごいなー。私だと二週間で飽きてしまうからなぁ。バイクは16歳から乗っていて、バイクに乗るのが大好きな方でした。
日差しで暖を取りながら、しばし雑談。
オジサマ、昨年お仕事をおやめになられて、今は自由を満喫している真っ最中。私も仕事を聞かれて、働いてないです、と答えたら、「はたらけ~~~!」と言われてしまい、爆笑。
庶野、百人浜、そして襟裳岬へ
次第に晴れ間が広がっていき、お互い体温が回復してきて、また襟裳岬で会いましょうということで、それぞれで襟裳岬へ発進。
よ~し、期待通りに晴れてきましたよ!寒いけど。風もなくて穏やか。
襟裳岬でこんなコンディションの良いタイミングに巡り会えて幸運の限り。
道路の左、昆布干してます。
晴れてるから天日干しですね。
このブログを書いている途中で、昆布の天日干しについて調べたくなって検索したら、なんと、うちでいつも昆布(真昆布)を購入させていただいている専門店の店主ブログがヒットしました。
私の妻が食べ物へのこだわりが半端なくて、20年以上前からこちらで購入させていただいています。
ブログを拝見しますと、店主さんが代替わりされたようで、若い世代にしっかり引き継がれて嬉しい限りです。
確か20年ぐらい前に一度お店(大阪)を東京から訪問させていただいたこともあり、妻が昆布でダシを取るときは必ず軟水器(イオン交換樹脂で水道水の硬度を下げる機器)の水を使っている旨を先代の店主に申したところ、ご家族をご紹介いただき、そのときに若かりし現在の店主さんともご挨拶させていただいた思い出があります。
庶野(しょや)の町で道道34号方面に左折。
こんなに晴れているのに、海霧がまだ残っていますね。
それもまた幻想的。
昆布の天日干しと海霧。
昆布の香りがいっぱい立ち込めています。私今鼻水ずるずるですが、こんなにしっかり感じるので、普通の状態だったら、もっと香り高いんでしょうね。う~ん、この香りだけでご飯が食べられそうです。
霧が濃いエリアに入ったのか、海沿いの道路にも海霧が広がっています。
百人浜を通過中。遠く左に海。
右は牧草地。牧草ロールが日向ぼっこしてます。
この先、右手山側にキャンプ場があるのですが、寒くないかなぁ。
でも、この最果て感のある土地でのキャンプも雰囲気あって良いですね。
ちなみに百人浜は悲劇の浜なので、以前海側にあったらしいキャンプ場には「出る?」みたいな都市伝説がありましたが、現在山側にあるキャンプ場とは違うそうです。なので、その手の感性が優れている方でも「大丈夫!」だそうです。私は霊感ゼロなので全く問題ないですね。
遠く、小高くなっている山の上にいくつか電波施設のようなものがあるので、あそこが襟裳岬でしょう。
おー、樹木のない丘。風が強くて樹木が育たないのでしょうか。緑でつるつるの丘が最果て感MAXです。
あらら、襟裳岬の先端はまだ結構ガスってますなぁ。周囲の空気も霧がかっています。
到着しました~。ガスってる~。
お疲れさまでした。ついに来たよー!
襟裳岬
駐車場でバイクのエンジンを切り、歩き観光の装備に換装していたところ、先程のハーレーのオジサマもいらっしゃいました。お互い一人旅ということもあって、お伴させていただき、岬のほうに向かいます。
ついにやって来ました!襟裳岬。
岬の沖合の岩礁まで、霧越しですが、全部見えています。
左側に歩道が見えるので、降りていきます。
さらに近くなりました。おおー。
視点が低くなったので、さっきのほうがパノラマ感があって良かったかも。
視線を左に移すと...。
お。
昆布漁の番屋?やら鳥居が見えますね。
漁師さんが昆布をシートの上に広げてお仕事をなさっています。
森進一さんが「何もない」と唄ってらしたので、勝手に神威岬のような手付かずの自然を想像していたのですが、意外と人の営みを感じます。あ、「春」じゃないからか。
全体としてはこんな風景です。
オジサマが、鳥居まで降りる?とのことでしたが、うーん、もういいかな?と思い、行かず。
その後、上まで登って「風の館」へ。
オジサマと一緒に受付に行ったら、受付のお兄さんが私達をセットと思い、最初に受付したオジサマに2名分の料金を告げてしまい、私はオジサマにお支払いしようとしたら、その流れでオジサマにご負担いただいてしまいました。「別々で」と先手を打つべきでしたー。ありがとうございます!
館内の展示を見て回りますが、ここのメインは展望ルームから眺める襟裳岬。屋外から見るのと同じ風景なのですが、通常は風が強いことも多いので、強化ガラスで覆われたルームからじっくり眺めることができる、という安心・安全・快適な場所です。
引用元:襟裳岬「風の館」
そして、ただ眺めるだけなら、それほどでもないのですが、無料で使える望遠鏡がいくつか設置してあって、それがこの地域に生息するゼニガタアザラシがよく出現するポイントに向けて固定してあり、運が良ければゼニガタアザラシを観察できるのです。
土曜日ですが、14時ぐらいということもあり、館内も空いていて、望遠鏡をすぐ覗くことができました。
ちょうどよいタイミングで霧も晴れ、幸運なことに望遠鏡から、大きなゼニガタアザラシが岩の上でバナナのように反り返って寝ている姿を見つけることができました。
明るいグレーのまだら模様だと思っていたのですが、海水で濡れているからか意外にも真っ黒でした。しかも大きい。写真には撮りませんでしたが。
ちなみにゼニガタアザラシというのはこんな感じの動物です。
引用元:襟裳岬「風の館」
北海道は野生動物の王国ですなー。
昨年も霧多布岬で野性のラッコを見ることができましたが、今年はゼニガタアザラシを見れました。
うむ、うむ、満足。
適当に展示を眺めて退館。強風体験ゾーンとかありましたが、時間が合わずパス。オジサマは入りたさそうにしていましたが、私はもう強風はコリゴリでなので、内心では時間が合わなくてよかったです。待っていたら帰りも遅くなりますしね。
退館したあと、オジサマは昼飯を食べていないそうで、駐車場に面している観光センターの食堂へ。オジサマは豚骨ラーメンを。私は微妙な腹具合でしたが、一応ネギラーメンを注文。海鮮だと冷たいので食べるなら温かいラーメンがよいです。
引用元:えりも岬観光センター
オジサマは、北九州市からいらしたそうで、豚骨ラーメンが大好きとのこと。それでそれなんですね。
当然自宅から複数パックの「うまかっちゃん」をキャンプ飯として持ってきたそうですが、とあるキャンプ場で、ちょっと目を離した隙に、カラスにボコボコに食われてしまったそうで、北海道では「うまかっちゃん」が入手できなくて困っているというお話をされてました。
動物に食料を持っていかれるというのは、「キャンプ場あるある」ですね。
今後の予定をお互い会話。オジサマ、北海道の全部の沿岸を時計回りに周る旅をしているそうで、小樽から入ってちょうど270度ぐらい周ったところです。私も昨年は道北・道東で同じように沿岸周りをやっていたのであの風景ですね。
道中のいろいろな会話で盛り上がる一時でした。
私は、体調も悪いのもあって、美味しいのですが入っていかず、主に薬としてのネギを食べました。結構残してしまって申し訳なかったです。でも、帯広の巨大ザンギ定食で「残す勇気」を獲得したので、気を強く持ちます。
その食堂、お土産ゾーンが充実。特に、水槽がいっぱいあって、生きた海鮮が充実していました。
バイカーには生きた海鮮の持ち帰りは厳しいですが、車なら大丈夫でしょう。お値段は観光地価格なので高そうですが、相場を調べてきていないので、どうなんでしょうね。
そうそう、お土産全般に言えることですが、その地域の名産品が自宅でいくらぐらいで入手できるかは、お目当ての土産があるなら、調べておいたほうがよいですね。
物流が発達している現代だと、ものによっては近くのスーパーとかで普通に買えたりするので、気をつけないとです。もちろんグレードと価格の両方の相場感を掴んでおかなとです。
今回妻から指定されている土産は、昆布。昨年は羅臼で羅臼昆布を買っていきましたので、今年は、行かないけど、利尻昆布を狙っています。真昆布は先にご紹介のところから買っていますので。
サラブレッドの郷
襟裳岬で食事も終わり、それぞれのキャンプ場に戻る帰途につきます。
オジサマとはバイクのタイプがあまりにも異なるので、デュオツーリングはせず、各自のペースで行くのがよいと思い、ここでお別れのご挨拶。
楽しい時間をありがとうございました!
左はオジサマのハーレー。かっくい~。
さて、時間は15:40。
なんと!2時間近く襟裳岬にいました。それだけ楽しい時間だったということなのですが。
最後は霧も晴れて、晴天だわ、風は穏やかだわで本当に最高のコンディションの襟裳岬でした。ありがとう、襟裳岬。もう一生来ることはないと思うけど。
さあ帰りのルートですが、さすがにあの5km級のトンネルと2km級の3コンボはくぐりたくない。時間がかかっても、浦河方面経由のルートにすることにしました。
となると、キャンプ場のさらべつカントリーパークまでは130km。
なんとー。これはキャンプ場帰宅が19時近くなってしまうかもです。
風呂に入るならそれ以上か!?うーむ。今日は風呂もやめとこうかな。体調も悪いので休養優先で。
ま、いずれにしても再出発!
駐車場を浦河方面に出てすぐ、お!これはいいねー!
両側に海。先程遠くからみた緑の丘陵地帯の上を走っているのです。まさに岬の風景。
最果て感ありますねー。これはいい。
おっと、左の道路脇、ガードレールの先にシカがいて、逃げていきますね。
鹿が道に出てこなくて良かったー。
美しい丘陵地帯を抜け、再び左に海、右に山、そして時々昆布干場という風景を進み、えりも町に到達。ここで道道34号が終わって、再び国道336号、左の浦河方面に行きます。右に行ったらまたあのトンネルですから!
浦河まで41km。その手前の右折ポイントまで1時間弱か。まだまだかかるね。
ひたすら海沿いの道。
海岸沿いは昆布の香りがところどころ強いです。干場があるからでしょうね。
右の山がだんだん険しくなってきました。アポイ岳のあたりでしょう。
西日が強いですが、風光明媚な海沿いの道。
時間があればビジタセンターに行くのもありですが、さすがに厳しい。
あ、左の車がなんか事故ってます。右にパトも来てますね。
散乱物は避けたつもりですが、踏んだかな?
エストレヤ、チューブタイヤだから、ちょっとでも穴が開いたら終了なので、時間がない今パンクするとまじやばいんですけど。
不安になりながらも走行。
大丈夫そう。
西日がキツイー!
むむー昆布の香りが強い!
海岸に大量に昆布が打ち上げられていてそれが日に照らされて匂っているようです。
とろろこんぶのビンに鼻を突っ込んだような。
様似町を通過。
左に親子岩ふれ愛ビーチキャンプ場を見て進みます。
西日が強くて、目が疲れますね。
やっと国道236号線の表示が。ここを右折して「天馬街道」を行きます。
どんなところでしょう。お馬さんは見れるのか?
おっと、町中なのに、右には広大な牧場が。
そう、ここはサラブレッドの郷。
さっそくイター!
写真だと小さくて見えませんね。中央の木の右側の奥に二頭、草を食べてます。
左にも群れが!
町中というのにお馬さんがいっぱいいます。
この先もサラブレッドがあちこちに現れます。
右にはホワイトホースが。
ここを左に行くと、優駿さくらロードなど名所がありますが、時間がないのでパスです。
馬横断注意の看板があちこちにあり、たしかに横断中の馬を脅かしたりすると、走り出して大変なことになりそうですからね。
左右、牧場に挟まれた道を進みます。
本当に素敵なサラブレッドの郷でした。
トンネル再び
牧場地帯を抜け、山間の道に。
山越えは寒いかなと思ったのですが、海が寒すぎて、むしろ陸地は温かいです。
おっと、まだ牧場ありました。
動物は美しい。
再び山の中。この先のパーキングでトイレ休憩します。
ふー疲れた。
場所は、翠明橋公園というパーキング。
下の写真では逆光でよく見えませんが、ログハウスの休憩施設があり、トイレ、休憩室、観光掲示ぐらいしかありませんが、非常きれいで清潔感のある良い場所でした。
ログハウスの手前右には湧き水を汲める場所があり、土曜日だからか車でいらした家族連れがポリタンに入れていました。
トイレとしばし休憩。
ハーレーのオジサマがそろそろ私を抜いていくはずなのですが、まだのようです。途中で給油するとおっしゃっていたのと、途中で写真とか撮っているかもしれませんね。
さて一息ついたことですし、時間も17:15。キャンプ場まで、まだ54kmぐらいあるので頑張らなければなりません。
大きな陸橋を渡ります。これが翠明橋。
遠く山には雲がかかっているので、局地的な天候が心配。
あら?
トンネル。
え?4,232mですと~!
聞いてないよ~。
てか、ちゃんと調べろ、自分!
後で、ツーリングマップルを見たら、ちょうどページをめくったところにありましたー!
マジカー!長いトンネル避けるためにこっちに来たのに、また4kmオーバーかい!?
寒いよ~。
まあ、こっちの道はこれ1本で済むからいいか。海側だったら5+2✕3=11kmありますからね。
さ~むい、後に車もいないし、スピードを落とそう。
早く抜けたい気持ちもあるが、速く走ると寒いという微妙なバランスで走ります。
トンネル抜けた~、あ~あったかい。
う、バイザーが曇ってしまいましたが、なんとかなるでしょう。
この後またトンネルが2本ありましたが、比較的短かったので、それは大丈夫。
山が高いところはトンネルでくぐったので、天候は大丈夫でしたが、トンネル内は寒かったというオチでした。
野塚峠から更別
あとはタラタラと山道を降りるだけ。
適度なワインディングで、怖く感じる場所もなく、走りやすいです。
牧草地に出ると、もう十勝平野に入った感があります。
途中、左折して、大樹町のほうにショートカットする道「石坂紋別線」を進みます。
国道でも道道でもない道こそ、いい道がありますね。
気持ち良すぎて、本来左折するところを一箇所すっとばしてしまいましたが、ロスは小さく済みました。
大樹町に入り、コーヒーを飲んであと一息ドーピングするため、セブンイレブンに入りました。セイコーマートだとドリップコーヒーがあるかどうかわかりませんし、むしろあるほうが少ないように感じていますので。
ここで10分ほどコーヒー休憩。時間は18時。あと18km。
さて、再出発!最後のひと踏ん張り。と、コンビニの駐車場を出ようとしたところへ、ハーレーのオジサマが目の前で信号待ち。小さくホーンを鳴らして気づいていただき、軽く会釈。先程LINEも交換したので、また連絡を取り合うことにします。
あー、体調悪い。
今日は風呂はナシで、キャンプ場に直帰して寝よう。
20分ほど走り、18時半頃にキャンプ場に帰投。
必要最低限のことだけして寝ます。
おやすみなさい~。バタッ。