前回の投稿では、サードパーティのマイクアダプターとマイクの相性の検証を行うと同時に、その組み合わせにおける最適な「ゲイン」調整値についても模索しました。
暫定的には、以下の組み合わせがベストとなりました。
- ELECOM T字型アダプター
ELECOM「Type-C変換アダプタ USB PD対応 MPA-C35PDBK」(Amazon)
引用元:www.amazon.co.jp
- オーディオテクニカ3極マイク
オーディオテクニカ「モノラルマイクロホン AT9904(Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
- ゲイン:-4
周辺アクセサリーとしては以下を用いています。
- マイク用3極→4極変換
3極マイクプラグを4極マイクプラグに変換 3極3.5mm→4極 3.5mm変換アダプタ(楽天市場)
引用元:楽天市場
- USBケーブルU字型コネクタ
UGREEN「U字 USB Type Cケーブル3A 1m(Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
3極→4極変換については、マイク用であれば、結線を変えるだけのものなので、なんでもよいと思います(とはいえ、選択肢は少ないですが)。繰り返しですが、一般的に数多く販売されている、ヘッドホン用3極プラグをヘッドセット用4極プラグに変換するアダプターはダメですよ。
こちらも数少ない3極マイクプラグを4極マイクプラグに変換してくれるものです。
DuKabel「TRS-TRRSマイク変換アダプター」(Amazon)
引用元:www.amazon.co.jp
また、U字型のUSBコネクタはELECOMのアダプターのUSBポートが上向きになるので、ストレートやL字型より、U字型のほうが配線がスッキリすると考えて採用しました。
4極マイクを試したい
上記の組み合わせで、気になるのは、やはりマイク用の3極→4極変換アダプターがやや邪魔ということでした。
従来、マイクは3極が標準です。USB TypeCのUSB分岐アダプターでは3極マイクをそのまま使える製品がありませんので、どうしても4極に変換する必要があります。
最近は、主にスマホに接続する目的の4極マイクも増えてきたので、前回の検証でノーブランド製品を試してみましたが、音質やプラグの精度で問題があり、採用に至っていません。
そこで、もう少しまともなメーカーで4極マイクを試したくなりました。
テスト機材
購入したのがこちら。
ソニー「コンデンサーマイク ECM-SP10(Amazon)」(4極)
YouTubeにあるGoProでの音質検証動画を見ていても、SONYのコンデンサーマイクは評価が高かったので、これに選定しました。もちろんGoProのときは3極である必要があるので3極の「ECM-PC60(Amazon)」という製品でしたが、外観、サイズ、周波数特性、感度スペックなども同一なので結線だけの違いと思います。
検証結果
ELECOMのT字型USBアダプターに接続して、前回と同様に、実際にバイクで走行しながら録音し、同時にゲイン値も変えながら検証を行いました。その結果...
音割れしてしまいNGでした。
録音ゲージがオレンジゾーンにかからないよう、ゲインを-5まで下げたのですが、割れた音は変わりませんでした。
やはりヘルメットの中に装着するということで、どうしても声を拾い過ぎるということはあるかと思いますが、同じ位置に取り付けたオーディオテクニカでは音割れがほとんど発生しないので、オーディオテクニカのAT9904を採用することに決定しました。
純正マイクアダプター
現時点において4極マイクの採用という目はなくなりましたので、マイクは3極のAT9904を使うことになったのですが、そうなると最終手段として、ついに純正のマイクアダプター(3極対応)を試したくなりました。
まあ最初からこれを試せってことなんでしょうけど、検証開始時点では純正マイクアダプターが発売されていなかったことや、サードパーティ製品でなんとか安くできないかという考えもあって、回り道をしてきましたが...
結局買ってしまいました。笑
DJI「Osmo Action 3.5mm オーディオアダプター」(Amazon)
引用元:www.amazon.co.jp
純正マイクアダプターの検証
おいおい、純正様に向かってなんてことをするんだ、と言われそうですが、これまでサードパーティ製品で行ってきた検証を一通り行います。
接続順テスト
内蔵バッテリーを入れた場合と入れていない場合のそれぞれについて、以下のパターンで外部マイクが正常に認識されるか確認します。
・アダプターを本体に接続→モバイルバッテリーに接続→電源ボタンON
・アダプターにモバイルバッテリーを接続→本体に接続→電源ボタンON
・(内蔵バッテリーがある場合)アダプターを本体に接続→電源ボタンON→モバイルバッテリーを接続
その結果、すべてのパターンにおいて正常に外部マイクを認識することを確認しました。さすが純正!
ELECOM T字型は、先にモバイルバッテリーに接続してから、本体に接続しないといけないという制約がありましたので、あまり実害はないとはいえ、ELECOMは純正に一歩及んでいないということになります。
音質テスト
マイクはオーディオテクニカのAT9904を使用して、実際にバイクで走行し、ゲインも変えていくつか撮影しまして、検証を行いました。
その結果...
- 最適ゲインは0(ゼロ)
- 音質はELECOMとほぼ同じ
マイクがサードパーティ製とはいえ、最適ゲインがゼロというのはさすが純正です。
音質はELECOMとあまり変わらず、むしろELECOMが健闘しているとも考えられます。
純正アダプターを使う
純正アダプターを本体に接続し、オーディオテクニカのマイク、L字型のUSBケーブルを接続した姿は以下のような感じです。
ELECOMに比べて、多少横に広がりますが、機能的でコンパクトにまとまっています。
もちろんELECOMのT字型でスマートに接続するのもありでしょう。横に飛び出ないのがよいですよね。導入コストも多少安いですし(3極→4極変換アダプターのコストが余計にかかるので、最終的にはあまり大きな価格差にはならないですけど)。
うーん、これもかっこいい。
結論
これまで3回の投稿において、機能的、音質的な検証を行ってきましたが、最終的には以下のふたつが運用機材となりました。商品リンクと画像は記事の最後にまとめておきます。
メイン
- 純正マイクアダプター(3極マイク)
- オーディオテクニカAT9904(3極マイク)
- L字型プラグUSBケーブル
- ゲイン調整:ゼロ
サブ
- ELECOM T字型アダプター(4極マイク)
- マイク用4極→3極変換アダプター
- オーディオテクニカAT9904(3極マイク)
- U字型プラグUSBケーブル
- ゲイン調整:-4
これ以上改善するとなると、もう純正のマイクを購入するぐらいなのですね。
DJI「ラベリアマイク(DJI)」
引用元:store.dji.com
ですが、オーディオテクニカのマイクで私にとっては十分な音質ですので、上記の組み合わせを以て、一旦マイクアダプターとマイク探しの旅は終えることにします。
あとは実際の長期ツーリングでどんどん使ってみることですね!
で、実際に使ってみるとちょっと不満なことがありまして...
www.beginners-hokkaido-touring.net