初めての北海道キャンプツーリング

バイク初心者、ツーリング、キャンプともに未経験の50代が、北海道ツーリングに挑戦

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実録2023!Day3 定山渓→洞爺湖→羊蹄山→定山渓

2023年6月28日(水)

定山渓自然の村キャンプ場

キャンプでは、いつも耳栓をして寝るのですが、キャンプ場のあまりの静けさで耳栓はせず。そのため、夜、雨が結構降ったので、時々目が覚めました。

また、昨日は食い過ぎたのか、寝苦しくて、夢見も悪くて、うまく寝付けない。腹いっぱいだー、とごろごろしながら寝たような、あまり寝れていないような。

そんなもんだから、目が覚めたのは7時ちょい前。キャンプ泊なら普通は明るくて4時とかに目を覚ますのですが、寝坊です。

目を覚ましてもすぐには起きず、シュラフの中で天気予報チェック。

あー、今日はダメだ。この周辺全体が曇り。こんな日に走ってもあんまり面白くないよねー。今日はゆっくり出発とすることにして、適当に近くを走りましょう。

7時半。コーヒーでもしばくか。

コーヒーを入れる

ドトールのマイルドブレンドを淹れましょう。お茶うけは、フェリーのショップで買った北海道限定のメロンなブラックサンダー。

バーナーの風よけの下にちらりと写っている白い物体は、画材用の練り消し。風で風よけが動かないように摩擦を稼ぐためと「重り」がわりです。これが結構効果がありました。金属のテーブルには風よけのペグは打てませんからね。

朝は結構天気がよく、コーヒーを飲みながら、天気予報やツーリングマップルを見たりして過ごします。

悩ましいのは今日と明日の過ごし方。

明日29日は札幌でライブがあるので絶対に行かなければなりません。15時までにホテルに着けばよいですが、駐車場が確保できていないですし、いろいろやっているうちに時間がかかると思うので、昼過ぎに着くつもりで計画したいです。しかしどの時間でも雨に降られそう。定山渓から札幌までの距離は30kmしかないので、雨に降られるとしても走っている1時間弱でしょう。

絶対に雨ツーリングしたくない、ということなら、本日撤収してしまって、今日中に札幌に移動してどこかに泊まるのも良いのですが、雨の明日は、やることがないです。それだと今日も不満だし、明日も不満になりそう。

それなら、明日の雨ツーリング、とはいっても1時間弱、を我慢して、曇りだけど今日中に洞爺湖やら羊蹄山あたりを回ったほうが、ここ2日間の合計満足度では、こっちのほうがよいかなと考えました。

行動計画を立てつつ、さわやかな朝を贅沢にゆったり過ごします。

下は椅子から見た風景。キャンプ場の広場の向こうにあるのは多目的ホールとのこと。今日は誰も使っていません。穏やかな朝です。

左の手前にちらりと見えている緑のボックスは熊対策の金属ボックス。匂いの出る食料や生ゴミを保管しておくのに使います。

広場

ここの施設の概要地図はこんな感じ。左がゲートで、私は9番10番の2区画を頂いています。

地図

全体を囲むオレンジ色の点線は電気柵です。実際はこんな感じ。フキの向こうに三本の電線が張ってありますよね。

電気柵

ほんと、これがあるとないとでは安心感が違います。今年は熊が多数出没していて、痛ましい事件もつい先日あったばかりです。さすが、お金持ちの札幌市、設備がしっかりしています。ありがとうございます!

トイレとかもとても清潔でメンテが行き届いています。さすがキャンピングガイドで清潔度5★になっているだけはあります。

洗面台とかも、大きくて広くて、使いやすいです。炊事ができるぐらいの(しちゃだめだけど)、奥行きと幅があります。私の長っ細い顔を洗っても、床に水が飛び散るようなこともありません。快適です。これで2区画1日1,000円。1区画なら500円ですから、公共のキャンプ場はコスパに優れますね。

バイク客は私ひとりで、穴場かもしれません。ツーリングマップルの地図に表示はされていますが、連絡先リストには載っていないので、バイカー界隈には広まっていないのかも。

そして、今日はここに連泊するので、気が楽です。バイクに乗せる荷物も最小限にできるので身軽で安全運転につながります。

そういえばキャンプの連泊は初めてです。設営・撤収の労力が連泊する分だけ薄まるので、投資効果大ですね。これはよい。

羊蹄山

さて、そうはいっても、出発しますかね。

9:55と遅いスタート。

遅い出発

今日はずぅーーっと曇り空なので、正直モチベーションが低く、ダラダラとしています。低いテンションで走りはじめ。

天気予報では曇りとあっても、いつ雨が降るかわからない状況なので、下には、新しく買ったラフ&ロードの新作レインパンツを履きました。

脚をあげなくても着脱ができる、サイドスリット、いや、サイドファスナーなのですが、ちょっとファスナーが硬いですね。ファスナーのハンドルも小さいので指先でつまむような感じでちょっと使いにくいです。失敗したかな。

上はまだレインジャケットは着てませんが、後ろのデイバッグの一番上に入れてあって、いつでも着られるようにしてあります。

ルートとしては、定山渓温泉の国道230号をそのまま西に進み、中山峠というところを越えて、まずは洞爺湖を目指します。この洞爺湖をぐるっと周回する道がツーリング的には景観が良いそうなので回ってみたいです。

あー、でもガスってますなー。バイザーにもポチポチ水滴が付着しています。

ガスってます

途中、中山峠の道の駅が左に出てきましたが、まだ走り始めて30分ぐらいしか経っていないのでパスします。

峠を越えたら寒くなってきました。雲が低く垂れ込めています。レインジャケットを着るか微妙な感じ。

中山峠を降りてきても寒かったので、見通しの良いところの路肩に停めて、レインジャケットを着る。

走行再開、洞爺湖まで27km。正面に特徴的な山が現れ、頭が雲に覆われています。あれは羊蹄山のようです。

今は亡き父親が羊蹄山とかニセコあたりが大好きだったのを思い出しました。スキーが趣味だったのもあるのでしょう。札幌雪まつりにも毎年、仕事なんだか遊びなんだか毎年行っていましたね。昭和の高度成長期時代のサラリーマンらしいです。

雲がかかる羊蹄山

空気には小雨が混じって、バイザーに小さな水滴が。この時期の太平洋側はこんな感じが多いのでしょうかね。昨年も北太平洋シーサイドラインがこんな天候でした。北海道に梅雨はないといっても、本州に雨を降らせた前線が北上、通過することも多いので、こうなるんでしょうね。
レインジャケットを着て正解。暖かくなってHPが回復傾向です。

羊蹄山が近い

羊蹄山を右に見て進みます。このあたりとか、天気が良かったら最高なんでしょうなー。

さて、昨日はテントに戻った時間が遅かったので、今日はもう少し早く寝たいです。そうなると17時には風呂に入って、18時には食事、19時には食べ終わって20時就寝。体力的に元気が残っていれば、定山渓温泉のほうでルミナリエをやっていて、そのイベントの招待券をキャンプ場でいただいていたので、19時からはそれを見に行くのもありですね。ま、こんなことを考えても予定通りに行かないのが旅ってもんで、さて、これが後でどうなることやら。

道の駅「230ルスツ」

走り始めて1時間ちょい経ち、道の駅「230ルスツ」の標識。11時過ぎとなったので、早めですがここでランチにしようかと思います。気候も肌寒いのであたたまるものを食べたいです。

ここのメインのレストランはピザがイチオシのようでした。うーん、昨日はナンを食べたからあの手の小麦粉の伸ばして焼いたのはもういいや。あとここでは豚丼も人気のようですが、豚丼だと温まりにくいかなと。他に温まれそうなものがなくて、結局またカレー。とろとろに煮込んだ豚のスープカレーですから、ラムのネパールカレーとは大きく違いますよ。私には。ん?なんか4食近くカレーが続いているような気が。いや、いいんです。一口にカレーといっても、それぞれ大きく違うんですよ!

スープカレー

味は美味しかったんですが、もうちっと温度が高ければなおよしでした。器が冷たかったしね。

さて、元気も出てきたので、走行再開。

ホクレンフラッグ

そうだ、今年はホクレンフラッグ(とステッカー)を集めようと思うんです。昨年、隣のサイトで仲良くなった方から余ったフラッグを一本いただいて、気になっていたんです。230ルスツの近くのホクレン、できればセルフのスタンドで、フラッグを買おうと思ったら、水曜定休でお休み~。

そう、ガソリンスタンドはセルフがいいんです。エストレヤはまだタンクが大きいほうですが、数Lしか入らなくて、お会計も千円行かないことも多く、そのために大の大人がひとりふたりやってくるのは忍びないんですよね。

それから、最近聞いたんですが、セルフって、自販機みたいなものだと思っていたのですが、実は裏でスタッフさんがカメラを確認して給油許可ボタンを押しているらしいんです。無人オペレーションだと思ってました。びっくり。まあ確かに危険物ですし、やばい奴がポリタンに詰めて持っていくこともあるでしょうからね。

しばらく行けばなんとかなるでしょう。ホクレンフラッグの購入可能なホクレンのスタンドのGoogleマップをどなたかが作ってくださって、こちらを大いに参考にします。

(適宜拡大してご覧ください)

今日はイエローゾーンの洞爺湖で、明日は札幌に移動なので、今日と明日にはイエローをゲットできるでしょう。ただ、明日は移動距離が少ないので、給油タイミングは今日明日でおそらく1回だけ。万が一ここで逃しても、おそらく最終日の苫小牧での乗船タイミングぐらいで買えるかもですが、引っ張っても仕方ないので、なるべく今日・明日のタイミングで買います。

給油タイミングは、トリップメーターが300km過ぎたら給油しようかと思います。給油量は8L前後でしょう。エストレヤの北海道での燃費はだいたい38km/L。タンクはリザーブ入れて13L。リザーブなしなら11Lなので、満タンでリザーブ前で400kmぐらいは走ると思います。とはいえ、あまりぎりぎりだと、リザーブがあるとはいえ、道路によっては、ここで燃料切れしてほしくないというタイミングってことになりかねませんので、300km越えて、セルフの(ホクレン)スタンドがあったら入れるという方針で参ります。

洞爺湖へ下りる

さて、洞爺湖へ向かいます。心なしか雲が薄くなってきて、空気中の水滴もなくなってきたので、少し天気が回復傾向のようです。

北海道の畑

道の右には、なだらかに続く丘陵にいろいろな畑が広がっていて、北海道らしい風景が出てきました。北海道では、本州に比べてあまり水田がないので、基本畑作中心です。あと、常にどこかでふと牧場臭・家畜臭がしますね。酪農・畜産王国、北海道といった感じでしょうか。

しかし天気が悪いのでテンションは低いまま。途中、いくつか対向車のバイクからヤエーをいただきましたが、気分が乗らず、会釈して対応。

地元の車は速いですねー。後ろから車が迫ってきたら、すぐ譲ります。私のエストレヤは加速もないし、最高速度も低いので、のんびり行くのが身上。先を急ぐ理由もないし、流れていく景色を眺めて、むしろ多分もう一生来ない風景を目に焼き付けたいです。

最後、洞爺湖に向かって降りていくワインディング。カルデラ湖なので、外縁部が盛り上がっていて、そこから下に降りていくところです。

下りワインディング

リアブレーキのかかり具合に意識を向けて調整し、車体を安定させながらカーブを下っていきます。バイクのベテランの方はここらへんの操作を身体の感覚でなさっていると思うのですが、まだバイク初心者の私は意識してやらないと危険。カーブ中にびびってフロントブレーキとかガツッと握ってこけかねません。バイク屋のご主人からも、カーブ中はフロントブレーキは触らないでとご指導いただいております。

前回の北海道ツーリングでも下りのワインディングで怖い思いをしました。教習所的にはカーブ中はブレーキをかけないと教わりますが、実際にはそれだとオーバースピードになりますよね。

カーブの手前で減速が足りないからだと言われるかもしれませんが、実際には長くて下り勾配のきついカーブはあります。

自転車とは違うかもしれませんが、自転車だと下り勾配のカーブは、リアブレーキをダラーっとかけたままで、降りていきますし、場合によってはフロントをところどころで、滑らせつつかけていくこともしますから、ブレーキなしというのは現実的でないと思います。

この下りのカーブの走り方については、今回のツーリングに先立ち、YouTubeでいくつか動画を見て学習しました。

いろいろな教え方があるのでYouTubeは参考になります。やはり、初心者向けの言葉で、端折らず、詳細を具体的に説明してくださる方は、教え方が上手だなと思います。

特にリアブレーキがかかり始めた感覚の説明で、エンジン音が変わるよね、という説明が良かったです。

他にも、ライン取りで、教習所で教わるアウト・イン・アウトではなく、左カーブならセンター・イン・イン、右ならアウト・センター・センターが対向車もあることを考えると現実的だというレクチャーも参考になりました。

一方、天才型のアップ主の方で「ぎゅーっと減速、スパッと曲がる」と長嶋野球のような教え方の方もいて、初心者としては「ちょっと何いってんかわかんない」って感じで、笑えます。そういう天才肌の方の動画でも、ところどころで、参考になるお言葉があるので、最後まで観ますよ。

YouTubeのアップ主の方々、ありがとうございました。

それと、ワインディングではカーナビも活用してます。知らない道だと、この先どれぐらいの深さのカーブなのかわからないので、カーブに入る前にちらっとカーナビを見て、イメージを掴んでおくと、対処がしやすいと思っています。

洞爺湖

ワインディングを抜けると正面の遠くに洞爺湖が見えてきました。

洞爺湖が見えてきた

ちょっとテンションが上がってきました。視界が開けると、洞爺湖の広さが感じられます。下の写真ではわかりにくいですが。

洞爺湖でかい

面積は日本で9番目、カルデラ湖としては屈斜路湖、支笏湖に続く3番めとのことで、広いわけですわ。お、カルデラ湖のTOP3を制覇しました。

この先の右にホクレンがあるので、そこで給油します。あ、セルフじゃなかったけど、仕方ないか。

ここで、ホクレンフラッグとステッカーも2組購入。よし、これでまずイエローはゲット!

12:30。再び出発。これから洞爺湖の湖畔を一周します。途中湖に落ちそうなところもあるらしいので注意して行きたいと思います。

「とうや水の駅」はパス。だんだん時間がなくなってきました。

まずは湖畔の整備された道を走っていきます。中島がデカイ。昔はヒトが住んでいたそうです。今は博物館があるそうで、船で渡って見学ができるみたいですね。

どこかで写真を撮りましょう。と、思ったらすぐに良さげな駐車場が出てきたので一旦停止。天気は良くないけどパシャリ。

洞爺湖

さて、時計は12:40ぐらい。今から洞爺湖をぐるっと周ってストレートで帰っても3時半ぐらいになりそうです。雨は降っていないので、できれば羊蹄山も周って帰りたいです。できるかな?ま、とにかく走りはじめましょう!

洞爺湖湖畔を走る

左の木々の間からは湖が見える湖畔の平坦なワインディング。制限速度は30km/hと低いですが、ジョギング気分で走っていて気持ちがよいです。

時々美しい湖面が見え、心を奪われます。が、運転は慎重に。幸い後ろから車もいないのでのんびり走れます。

美し湖面

湖には白鳥?のような鳥も時々見られ、道路も木々に覆われて、なんか動物が出てきそうな雰囲気。出てこないでくれ~。

うお~、湖畔ぎりぎりを走ってます。

湖畔ぎりぎり

はー、気持ち良い。曇天ではあるものの、まあまあ明るくて、雨が降らないのが救いです。細く狭くぐねぐねした湖畔の道道578号を行きます。

瞑想空間のような道路をゆっくり走りながら、雑念が浮かび上がるままに任せる。

昨晩、苦しくて目が覚めたとき、心臓がバクバクしてたなー。

自分は不整脈の気があるので、自分で自分に心配だなー。

死に方としてピンピンコロリが最高かもしれないけれど、今はまだ死ねないなー。

カミさんをひとり残してというのはねー。

まあなんとかなるとは思うけれど、私が残した少ない財産、保険や年金なども含めて、きちんと回収しきれるだろうか?

カミさんは、せっかちだから、事務手続きとか、役所対応とか嫌いだしなー。

自宅には若い猫が2匹いて、彼らを最期まで看取ってやらないといかんしなー。

そんなかんだで、国道230号と合流するころ、気温が上がってきたためか、虫がバイザーの中に入ってきました。ジェットヘルメットだからフルフェイスに比べると虫が入りやすいかもです。出て行ったようですが、出たかどうかわからず、このままでは危ないので一旦停止して、いなくなったことを確認。天気が良ければ、バイザーにバチンバチン虫が当たるのですが、今年はまだまだだなぁ。

さて、この先の洞爺湖温泉街で現金でも下ろしましょう。ATMのあるセコマもあるようですが、私の銀行と提携しているかわからず、セブンもあるようなので、セブンならセブン銀行、これなら提携しているので、セブンとしましょう。

左に噴火記念公園が出てきましたが、湖の写真はさっき撮ったので、パスしましょう。

噴火記念公園

じゃんじゃん行きますよ~。

温泉街に入って、右にセブンを見つけ、ATMで現金を下ろす。都心と違って地方は現金経済だから現金がある程度必要ですね。

周囲の温泉街にはインバウンドな方々がちらほら。こんなところまでガイジンさん来てる。コロナ禍の昨年とは観光地の風景が違うような気がします。

さて、時間は13:10。少し晴れ間も見えてきました。うむ、今日札幌に移動せず、近辺を周遊する作戦で正解!気温も温かいです。中山峠を降りた時は寒かったのですが、ルスツあたりから暖かくなってきて、いまちょうどよい温暖な気温です。

走行再開。洞爺湖、まだ半分も周ってません。4割ぐらいかな。

温泉街を抜け、しばし工事区間の砂利道を走る。

工事区間

尖った石を踏まないように気をつける。エストレヤはチューブタイヤなので、パンクしたら一気に空気が抜け、もう100mぐらいしか走れないらしいです。一応チューブタイヤ対応の応急剤ボンベを持ってきてますが、貴重なツーリング期間で、修理に時間を取られたくないです。

整備された道道2号線に沿って湖畔を走る。

写真では伝わりにくいですが、美しすぎるー。

湖畔

太陽も出てきたー。やっぱツーリングはこれでないと!

雲が多いので、この陽光は一時的と思いますが、元気玉が降り注いでますよー。

湖岸周遊のため、左折して道道132号線に入る。少し湖面から高くなったか、左下のほうに湖を感じます。ひんやりとした水辺の香りと森の空気が漂うなか、美しい緑の木々を抜けていきます。

132号線

道路脇に咲く白い花の香りもします。最高ですね~。のんびり走るからこそ感じられる香りなのかもしれません。
そういえば、湖一周ってこれが初めてでした。支笏湖、屈斜路湖、摩周湖にしても、湖畔の一部分だけです。全周にわたって普通の道が整備されているのは珍しいかもですね。

仲洞爺のキャンプ場を過ぎます。これで4分の3を周ってきました。

仲洞爺キャンプ場

湖畔のサイトで、ロケーションはバツグンでしょうねー。温泉も併設で良いですなー。

再び鬱蒼とした湖畔の森林を抜けていきます。ずっと制限速度40km/h。ライダーが少ないのはこの低い制限速度ですかねー。でも路面が濡れている場所もあるし、見通しは悪いので危ないかもです。のんびり行くにはちょうどよいです。

時々視界が開ける。釣り人さんもいらっしゃる。

湖畔の釣り人

財田キャンプ場を過ぎます。このあたりは湖畔から道路が離れています。

財田キャンプ場

ということは夜は静かで良さそうなキャンプ場ですね。ファミリー中心なので、日中はにぎやかかもしれませんが。

「夕日の見える渚公園」を通過。もうすぐで一周完了です。

夕日の見えるなぎさ公園

一周を完了し、そのまま帰ろうかと思いましたが、休憩したく、さっきの「水の駅」でもよいのですが、洞爺湖を眼下に一望できるという「サイロ展望台」というのも気になるので、行ってみようと思います。洞爺湖にはもう一生来ないかもしれないですから。

サイロ展望台

カルデラ湖の噴火口外縁部の小高くなったところに向けて緩やかな坂道を登る。左に湖がちらりと見える。美しい。エモくなって涙出てきた。

坂道を登る

サイロ展望台に到着。駐車場が広く、大型観光バスが停まるような場所なので、長居していると混雑しそうです。時間もあまりないのでサクッと用を足します。

サイロ展望台

ベンチで休憩。この瞬間だけ晴れてきてラッキー。

サイロ展望台から

えっと、ライダーお約束のソフト。

洞爺湖ソフト

観光バスが次々にやってきたので退散します。

時間は14:40。このまま直帰してもよいのですが、雲の切れ間が増えてきて天気も良くなってきたので、定山渓に戻りがてら、羊蹄山・ニセコも一周したくなりました。

帰りがちょっと遅くなるかなーというところのせめぎあいですが、行くことにします。明日以降の天候次第ですが、このあたりにもう二度と来ないかもしれないのと、今年でやり切った感を出したいという思いがあるからです。

いやー、しかし、明後日以降はどこに行くか、全く決めない旅ってのは良いですなー。私は旅行については、結構入念に計画を立てるタイプ、というか、その計画の過程もしっかり楽しむタイプなのですが、この北海道ツーリングでは、いろいろ準備や下調べはしたものの、細かい行程は決めませんでした。具体的には、去年は期限を定めない旅、そして今年は期限は決めているけど行程は決めていません。まあ、これは去年一度周ったこともあったからこそできるスタイルなんでしょうけどね。

退職してからこの2年。やりたい放題に時間を使うこの幸せよ。

サラリーマン生活も楽しかったし、それでいて身に余る報酬をいただき、続けるのも大いにアリだったんですが、まあ一度しかない人生ですから、その報酬をそのままの金額で買い取ったと思って、やってみたかったことにいろいろ取り組む時間を得ました。

もちろん金銭的な不安はありますが、サラリーマン生活を続けていたらここまでできなかった、というか、思いつきもしなかったバイクでのキャンプツーリングというプロジェクトに今取り組んでいるわけです。

これも多くの素晴らしい上司に恵まれたおかげだなぁと思っています。自分は、生来のものもあって、サラリーマンとしてはダメな性格なのですが(合理的でないので、ここらへんは自分がバカなんです)、組織の中で、なんとか自分の性格に適した役割を見出すことができ、そしてそれを上司の方々がビジネスに活かしていただいたんですよね。そのおかげで過分な職位と報酬をいただき、現在のように好きなことをやって生活できる、贅沢はできないけど普通に生活できる基盤ができたんだと思っています。同僚や仕事で関係する方々にも恵まれましたし、本当に感謝、感謝です。

そのご恩に応えるためにも、もう少し頑張って奉公するという選択もありましたが、私自身の個人的な事情、特に自分の健康寿命や「命のローソク」の短さ、あるいは「砂時計の砂」の少なさを意識したので、そこは本当に申し訳ないと思いつつも、早めに次のステージに進ませていただいたというわけです。ごめんなさい。

そんな思いが、頭に浮かんでは消え、浮かんでは消えと、つかの間の陽光の中を、羊蹄山方面にバイクを走らせます。

ツーリングってこういう瞑想タイムが良いですね。

羊蹄山へ

羊蹄山とニセコアンヌプリをぐるっと周る、景観のよいコースだと、ナビでは帰りが19時前後になってしまう予測。それはちょっとまずいかな。ニセコ周回は諦め、羊蹄山だけでショートカットする必要もありそうです。ニセコは学生時代にスキーで一度行ったことあるし。

現在国道230号線、中山国道をルスツ方面に走り、コース全体では残り149km。北海道ツーリングでは平均時速60km/hでみるのが標準らしいので(ん?やぼなことは聞かないでください)、現在15時でぶっ通しなら残り2時間半。2回ほどの休憩時間と、ワインディングによる速度低下を考慮するとやはり19時前後の帰宅。

中山国道

お、右手にはじゃがいも畑で、白い花が一面に咲いてますね。そう、北海道の6月だとまだ多くの農産物が収穫前で、新じゃがもまだなんでしょうね。

この時期だと、アスパラ、さくらんぼかな?そしてこの時期の目玉はなんといっても「うに」ですよね。うに漁があちこちの漁場で解禁になっているでしょう。今年は絶対「うに丼」食うぞー!昨年は走り切るのが精一杯で、グルメ的な楽しみがあまり体験できなかったのよね。とはいえ、グルメも欲張っているとあまり走れなくなるので、何かスペシャルなものを1回いただければ良いかなと、それぐらいに考えておきます。

今のところ、行きたいなー、と思っているのは、留萌の自由市場内にある「長田鮮魚店」の海鮮丼です。Twitter(今はXってうらしいけど、固有名詞としては使いにくいね)でずっとフォローしてて、豪華で美味しそうな盛りに比して良心的なお値段なので気になっているんですよね。

今回も道北方面は狙って行きたいので、留萌は通ると思います。できれば礼文島・利尻島とかも行ってみたいですね~。

さ、さっき来たルスツまで戻ってきました。正面は尻別岳、小さいながらもキレイな山です。プチ羊蹄山ってとこでしょうか。

ルスツ近し

この先ルスツの道の駅の手前で羊蹄山方面に左です。

おっと、でっかい虫が手に当たりました。気温も上がってきたから虫たちも活発です。だんだん北海道ツーリングらしくなってきました。バイザーにも小さい虫がプチプチついてますので、今日はメンテしないといかんですな。寒かった昨日はバイザーが虫で汚れなかったのでメンテしませんでした。

道道66号を左折して、すぐ道道257号に右折。

道道257号線

このあたり、ルスツから羊蹄山を囲む道路に入るには入り組んでいます。できれば反時計回りをしたいので、ルスツから京極PA「ふきだし公園」を目指します。

羊蹄山周回

左に羊蹄山が見えてきました。大半が雲に覆われていますが。

羊蹄山

今から行く「ふきだし公園」。羊蹄山の湧き水が出ている泉で、「名水100選」のひとつ、通年6.5℃前後の水が豪快に湧いているらしいです。北海道遺産。うん、見てみたい。

左に川が見えてきました。尻別川。後ろから流れているので、この先でその湧水と合流するようです。

尻別川

しばらく行くと京極の町に入って、道の駅「名水の郷きょうごく」=「ふきだし公園」15:20到着。

ふきだし公園

まずは駐車場に停める。ちょっと待てよ。だいぶ陽も傾いてきたので、マップでプラン検討。ニセコアンヌプリを周るのは時間的に厳しそう。国道5号でショートカットしよう。これで再ルーティングすると、ナビで残り102km、17:30帰宅。実際には18時半ぐらいでしょう。うむ、これならよいでしょう。あー本当は17時には風呂入るとか行ってたなぁ。ハハハ。ま、こんなもんですよ。

それでは、さくっと湧水でも見ますか。

おーっと、なんかここの湧水。思ったより規模が大きいです。

北海道をツーリングしていると、時々湧水ポイントがあって、蛇口から流しっぱなしになっている清水をタンクに入れて持って帰れるようになっているところがあったりします。それと同じノリで、蛇口が並んでいるだけかと思ったら、違います。

駐車場で車を停めて、茶店やら売店を抜け、公園のようなところを歩いていった奥にあるようです。なんでしょう、例えるなら「滝」の観光ポイントみたいな構成になっています。

ちょっと見るだけのつもりが、結構時間が取られそうです。それでも来たからには見ないと。

ずんずん下に降りて行ったところに湧水ポイントが広がっています。おおー、ふきだしといっても、噴水みたいに上にぴゅーって出ている訳ではなくて、山肌からザザーっと大量の湧き水が流れ出ているという姿でした。

ふきだし公園

この写真の左下に階段状のトイがしつらえてありますが、この上流にはいつもの蛇口タイプの水くみができる給水場があります。

水量が多く、辺りはその流水の音が響き渡っています。涼しくてすがすがしい気分になれるところですね。

さて、先を急ぐのでまた上にえっちらおっちら登って駐車場に戻ります。

羊蹄山周回

15:45再出発。

この時期は日が長いので夕方でもしっかり観光ができてよいですね。今日の天候は曇が多かったですが、なんとか雨は降らず、今は晴れ間も見えてきて、まずまずだったのではないかと思います。

さて、左手に羊蹄山を見ながら、反時計回りに一周まわるコースで行きます。周らずに直帰するのもありですが、せっかくここまで来たので行きます。肝心の羊蹄山は頭半分雲に隠れてしまって、その姿を拝むことはできないのですが、ここまで来たからには行きましょう。

半分隠れた羊蹄山

あと2時間ぐらいかかると思うので帰宅は18時ぐらいでしょう。うーむ、当初の17時風呂プランはどこへ。

夕食はどうしよう、帰宅前にどこかでメシを食える場所があるかどうか?さすがに夕食を食わずにキャンプ泊は心細いので、食べたい。普段あまり食べなくても大丈夫な質ですが、キャンプの時は何でもいいので何か食べた状態で寝たいです。

お!少しずつ羊蹄山にかかった雲が切れてきて、美しい稜線が見え始めました。もしかしたら雲は西側だけにできていて、回り込めば見えるかも。

少しずつ見えてきた羊蹄山

いやー、ここの直線道路も空に向かっていて素敵なんだけど、羊蹄山も見えるってなんて素晴らしい道なんでしょう。羊蹄山の北側を道道478号線に乗って西に進んでいます。

気持ちいい直線の左にはジャガイモの花と羊蹄山。

雲が切れてきて、山頂が一部が見えてきました!嬉しいー!

頭が少し見える羊蹄山

この雲では山頂を見るのは無理だと思っていましたが、何でもやってみるもんですね!何ごともチャレンジしないとそのチャンスは回ってこないってことですよね。挑戦することの大切さを教えてくれました。

感動と嬉しさと、そして牛臭さにつつまれて西進を続けます。

ついつい、羊蹄山に見とれてしまいますが、ヤバイ、ヤバイ、ちゃんと前を向いて運転しないとですね。

道路正面に見えるのがニセコですね。もっと天気がよければ羊蹄山とセットで両方とも見渡せるんでしょうねー。

雲がかかるニセコ

ニセコ、学生時代に友達とスキーで滑りましたね。

山頂のほうは「森林限界」を越えていて樹木がないので、一面のアイスバーンっぽいカッチコチの雪が凍った雪面です。

今はもう禁止されているかもしれませんが、一番上のリフトを降りて、スキーを持って山頂まで登り(これが結構大変)、スキーを斜めに立ててリクライニングシートに見立てて座り、持ってきた缶ビールで乾杯(おいおい)、山頂からの景色をみんなで楽しんでから、コースに向けて滑降した記憶が今でも鮮烈に覚えています。

当時は何でもありな昭和ノリ。映画「私をスキーに連れてって」のブームもあって、恥ずかしながらチャラいスキーしてました。今は真似してはいけないと思いますよ。

実際、その山頂部は「自然の雪面」になっていますから、滑ったらガリッガリですし、きちっとメンテした板と、それなりのスキルがないとヤバイです。

こけたらそのまま滑落する勢いですから、絶対こけたらダメ。一見何もないように見えても、ところどころに岩が頭を出していて、それが高速に迫ってきます。もしそれをひっかけ、転倒、滑落して頭をぶつけたら死ぬと思います。そういうことが他の方の迷惑になるなんて発想がまったくなかったアホ学生でした。ダメです。反省、反省。

国道5号に突き当たり、周回のため左折して、南下します。

おっとー!ついに雲が吹き飛んで山頂が見えましたよ!素晴らしい幸運。最高でーす。

山頂が見える羊蹄山

国道沿いなのでどうしても建物が多いのは仕方ないですが、今日は大成功だったと思います。来てよかった~。

さて16時。次の道の駅「ニセコビュープラザ」で何か食べようかなー。ま、そこでは一旦休憩しましょう。

うーむ、国道は交通量が多い。道の両脇にも防風林があって景観は良くないですね。各種マップでもここは景観が良いという表示にはなっていないので、想定どおりです。

だからこそ、コース的には時間が許せばニセコを周ってくるのが一番なんでしょうけど、時間もないし、あったとしても、さっき見たようにニセコはすっぽり厚い雲に覆われていますから、走ってもつまんなそうですからパスです。

さて、道の駅「ニセコビュープラザ」に到着して、駐車。

ん?なんか寂しい雰囲気だぞ?あら~、お店、ことごとく閉まってます。16時を過ぎた頃なので、お店が閉店作業してます。なんとー。

閉まるの早いのね。

困って、近くの飲食店を探す、Googleでは現在営業中と表示されている蕎麦屋に行くもそこも今日はおしまいとのこと。夜の店はまだ開くには早いので、ちょうどタイムポケットのような時間帯。くそぉ。向かいにパン屋があってイートインできそうだったので入店するも、イートインは終了。仕方なく、適当にパンをいくつか買う。明日の朝用にもできるので良いでしょう。

うん、ここに来るのが遅すぎた。適当にトイレだけしてニセコ町を出発。時間は16時半。帰ろう!

真狩

ニセコ町からは羊蹄山の南側を道道66号で東に進み、真狩(まっかり)の町を経由して、道道97号で北に向かい、途中で中山峠方面に東に進むというルートで帰ります。

羊蹄山も充分楽しみましたし、だいぶ疲れてきて、GoProは撮らずに真狩に向かう。

ん?地図を見ると真狩で一番大きな文字で書いてあるのは「細川たかし記念像」。「羊蹄山をバックに唄ってくれます」とな。うーむ、あまり時間はないが、昨年は松山千春に行ったので今年も歌手シリーズで行くか!

16:45、川沿いにある真狩河川公園に到着。もうあたりにはだーれもいません。夕暮れが近づくなか、ひとり公園に降りて行きます。

野性?のラベンダーなどが咲いています。

野性のラベンダー

そして細川たかし記念像を撮影!

細川たかし

さーて、あまり暗くならないうちに中山峠を越えたい。

定山渓自然の村キャンプ場

家路を急ぎます。さて、今日の夕食はどうする?またネパールカレーでもよいですが、今日はテントでのんびり食べたいなと。ならセコマでホットシェフを買って帰るのがよいと思うのですが、あまり遅い時間になるとセコマでも売り切れになってしまうリスクがあるので、どこか手前で買うことにします。

ちょうど喜茂別町を通るので、喜茂別のセコマでホットシェフ調達完了!時間は17時半。

だんだん薄暗くなってきて、運転において最も危険な時間帯になってきましたので、注意を払って中山峠を通過。

キャンプ場に戻ったのは18時ちょい過ぎでした。うーむ、これではミリオーネの風呂の最終受付は過ぎてしまった。ま、天気が良かったので、風呂よりも羊蹄山を選択したので仕方ないでしょう。

暗くならないうちにご飯を食べたい。となるとうーむ、今日は風呂なし!明日はチェックインしたらすぐに風呂&サウナなので、良いとします。

さて、では飯にしますかー。

ホットシェフ

豚丼(温玉つき)、ザンギ、セコマのハイボールです。他にもいくつか買いましたが、もうこれで充分。

今夜は昨日よりもキャンプ場のお客さんが少し増えたようで4~5組ですかね。どこかで2箇所ぐらいで焚き火してます。焚き火のパチパチ音やスモーキーな香りもしてきます。今日は皆さん大変マナーのよろしい方々なので、安心して過ごせますね。

ほんと、このキャンプ場、札幌市定山渓自然の村は、道路からも遠くて静かだし、電気柵でヒグマの心配も少ないし、安くてよいところ。穴場ですね。

さて、明日の夜は札幌でライブ参戦なので札幌に移動。今日もなんだかんだ言って200kmは走ったので疲れました。おやすみなさーい。