北海道ツーリングにおけるキャンプ
前回は、初めての宿泊ツーリングでしたので、北海道ツーリングにおけるキャンプをすることの位置づけは「最高の体験だから」という理由だけだったのですが、実際に行ってみて感じたのは、キャンプ場を利用することで「旅の自由度が格段に上がる」ということでした。
ホテルなどの宿泊施設だと、前日までには予約しないと申し訳ない気がします。当日の夕方近くなって、泊まれますか?と電話するのが気が引けるのです。
もちろんキャンプ場でも人気のところは予約制だったり、有名どころになると1年前から予約が埋まっているようなところもあるそうですが、一般的にキャンプ場だと当日電話、ところによっては予約なしでOKというところが多いと思います(最近はキャンプブームで土日は早めに行かないと満員のリスクありだそうです)。
また、ホテルなどの宿泊施設だと大半は都市部か観光地にありますが、キャンプ場だと宿泊施設が少ないエリアにもありますから、私のような低速トロトロライダーにとって、広大な北海道を走るときには、無理せず行けるところまで走るというスタイルにも合っていると思います。
「北海道キャンピングガイド2023」には385箇所のキャンプ場が掲載されていて、掲載にならなかったところを含めると北海道には400以上のキャンプ場があります。宿泊可能地点が増えるのは非常にありがたいことです。
ギミック「北海道キャンピングガイド 2023(Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
また、キャンプ場では、近くのサイトの方と軽く交流することもできて、楽しい面もありつつ、それぞれのスタイルで過ごすこともできるので、他人との距離感が私にとってちょうど良くて快適でした。逆に静かなキャンプ場で遅くまで会話していると周囲の迷惑なので、盛り上がり過ぎないレベルに自制されてよいです。
さて、キャンプの話はこれくらいにして、キャンプ用具のメインである、テント関係についての持ち物チェックです。
シート類
薄手ピクニックシート
昨年大活躍だった、広げると1畳ぐらいの大きさで(160cm X 110cm)、たたむと手のひらサイズになるピクニックシートです。
KINGA「ポケット レジャーシート(Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
用途は主に設営・撤収ステーションとしての役目です。
私のは小さいペグが4本ついていて、四隅を留めることができるので、少々の風でも大丈夫です。屋外では無風ということはほとんどないですから。
モデルが古いので、今ならこういう製品を買いたいです。これなら収納袋とペグも本体と一体になっているので失くすことがなくて管理も楽ですね。
TRIWONDER「グランドシート(Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
テントの設営場所を決めたら(これが難しい)、設営のじゃまにならないぐらいの近くに、このシートを広げ、バイクから降ろしたキャンプ用具を並べて設営します。
撤収時も最初にこのシートを広げて解体したキャンプ用具を集積して荷造りする場所となります。
一時的な荷物置き場用なので、防水性はなくてもOKと考えています。
収納先:サイドバッグ(キャンプ用具バッグ内)
グランドシート3枚
昨年はグランドシート代わりに、以前から持っていた厚手のピクニックシート(下記は類似品)を活用しました。
sanfire「レジャーシート 折りたたみ 4~8人用 150X200cm (Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
使い勝手や材質的には非常に良かったのですが、やや大きすぎるので、インナーテントから外にはみ出さないよう、端を折って調整していました。
その大きさに加え、防水性もしっかりしていたこともあり、畳んだ時の重さが1kg弱で重めで、軽量化したいと考えました。
また、四隅を留めることもできないので、素材が重いとはいえ、強めの風が吹くと設営中にめくれてしまったりと面倒でした。
となるとやはり、ちゃんとしたグランドシートが欲しくなります。
要件としては以下のような感じです。
- サイズは190~200cm X 110~120cm
インナーテントのボトムサイズは210cm X 120cmなのですが、実際にフライシートまで組み立てると、インナーテントの短辺の中ほどが内側に湾曲しているので、190cmか200cmサイズでないと、フライシートから落ちてきた雨水がグランドシートの上に乗ってしまいます。
一方で長辺のほうはフライシートが外側にペグで張り出しているのでジャストサイズでも問題ありませんので、110cmか120cmです。 - グランドシートとしての防水性
- 軽量 400g以下
今持っているのが1kg弱ですので、軽量化したいです。
また、後に述べますが、雨対策のため2枚持っていきたいと考えています。となると希望は400g以下ということで考えました。 - 四隅にハトメとループ装備
設営時にペグで四隅を地面に固定したり、あるいはインナーテントの四隅のリングに結びつけるなどして、なんらかシートを固定する手段が欲しいです。
また、今回は雨キャンプも辞さない構えですので、雨対策強化のため予備も入れて3枚導入しました。購入したのはこちら。
DOD「グランドシート 2人用(Amazon)」(190cm X 120cm)
引用元:www.amazon.co.jp
LOGOS「テントぴったりグランドシート(Amazon)」(190cm X 120cm)
引用元:www.amazon.co.jp
1枚は通常通り、インナーテントの下に敷きますが、もう1枚はインナーテントの浸水に備えてインナーテントの中に敷くことを考えています。
上記に加え、少々大きめのグランドシートも1枚あるので、インナー用はこちらのほうが安心かもしれません。当初はどれか2枚を持っていくつもりでしたが、重いものではないので、比較のためにも3枚とも持っていくことにしました。
GOGlamping「グランドシート(Amazon)」(210cm X 120cm)
引用元:www.amazon.co.jp
雨対策といえば、一般にはタープとかになるのでしょうけど、前回は一度も使わなかったのと、荷物が増えますし、設営・撤収が面倒で、撤収後の乾燥などのメンテも面倒、強風時は撤収しないと危ないなど、どうしても前向きになれず、タープ一式は持っていきません。
雨設営や雨撤収ではタープが活躍するよ、というご意見もあるのですが、それぞれ高々20分程度ですから、その瞬間は予備のグランドシートでカバーしつつ自分はレインスーツ+帽子で耐えることにします。
また、タープは日除けにもなりますが、私の場合は日中は走って、日が傾いてきてからキャンプ場なので、朝夕のテント外での食事のときでも日差しが強くて暑いといったことにはなりません。連泊する中日だと、日中に長時間タープを設営したままサイトを離れることになるので、風が強くなってくると心配です。
なお、インナーテント内にもグランドシートを敷くという作戦は、昨年キャンプ場で伺った話として、インナーテント内に雨が浸水した経験からコットを使っている方がいらしたので、インナーテントは浸水するものだと認識して、それをヒントに考えました。
また、私の使っているコールマンのツーリングテントstのインナーテントのボトムはやや薄いと感じていまして、ふとしたことで室内から傷つけてしまいそうだとも思ったこともあり、内側を保護する観点でもあったほうがよいと考えました。
収納先:サイドバッグ(キャンプ用具バッグ内)
テント関係
テント本体
テントは、前回と同様、中古で買ったコールマンのツーリングテントstです。現行のツーリングドームstではありません。旧モデルなので、そろそろ経年劣化がやばいような気もしますが、今回が最後かもしれないので、買い替えはしません。一度テスト設営して、劣化について問題ないことを確認しましたので、大丈夫でしょう。
Coleman「ツーリングテントst(Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
このテントのポールは、標準でグラスファイバーなので、軽量で柔軟なアルミポールに換装するため、ポールジョイント部分を改造しましたが、今年は自己融着テープを使ってジョイント部分が抜けないようにさらに改善しましたので、自信作です。
前回持っていった防犯用の小型南京錠やラジオは持っていきません。高価な用具を持たないこと、テントに油性マジックで識別記号を大きく書いた(なんと!)ことで、防犯対策としました。南京錠をつけると、しばらく帰ってこないことを示していることになるので使いませんでした。またラジオは、小さい音量でも周囲のサイトの方に迷惑になるので使いませんでした。キャンプ場は結構静かなところが多かったです。
収納先:サイドバッグ(キャンプ用具バッグ内)
ポール
昨年と同じ自作のアルミポールを持っていきます。
収納先:サイドバッグ(キャンプ用具バッグ内)
リペア用ポールパーツ 数本
ポールが折れ曲がってしまったとか、ポールジョイント部分の破損・紛失の対策のため、リペア用ポールパーツを数本持っていきます。
TRIWONDER「アルミ合金 テントポール リペア (Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
収納先:ペグ用ソフトケース
テント用防水スプレー
今回は雨キャンプも辞さない覚悟です。私のテント自体が経年劣化しているでしょうから、あらかじめ防水スプレーをかけておきました。
が、防水スプレーというのはそれほど耐久性がないようなので、タイミングをみて再度スプレーしたほうがよいかなと考えています。
収納先:サイドバッグ
ペグ関係
チタンペグ20cm 12本
アルミペグ、やめました。結局誰しも通る道なのでしょうか。本当は昨年と同様、軽くてよろしいということでアルミペグも持っていこうと考えたのですが、どれぐらい曲げるかなー、予備は何本持っていくかなー、とか考え始めたら面倒になって曲がらないチタンペグに統一しました。
最初はチタンペグなんて、どんなブルジョワじゃいと思っていたんですが、昨今は価格も手頃になってきたので昨年一部導入して使ってみましたが、いやー、これはイイですね。ペグが細身で強度があるので、サクサク入っていきますよ。作業効率も良い!ペグを曲げないよう、ハンマーを打ち込む角度に気を遣わなくてもよいし。これはやめられませんなー、ってことで結局同じものを追加購入して12本体制にしました。
Soomloom「ペグ チタン製 固定ロープ付き 20㎝ 8本セット (Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
テント本体の設営に必要な本数は11本なので、紛失のための予備1本というところでしょうか。グランドシートはインナーテントに結びつけるならこれでOK。ペグ打ちしたい場合は、下記のスチールペグをガイロープ用にすれば本数は足りますね。
収納先:ペグ用ソフトケース
スチールペグ25cm 8本
昨年も持っていった建築資材用の25cmスチールペグです。重いですけど25cmあるのでかなりの安心感がありました。主にガイロープ用、地面が緩かったらフライシートにも使おうと考えています。
WAKI「J型アンカー 鉄 25cm (Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
収納先:ペグ用ソフトケース
プラスチックハンマー
ペグハンマーの代替です。もともとDIY用に持っていたものです。安くて軽くて傷をつけにくいので良いです。ペグを打つ時も音が響かないので、周囲からうるさいなーと思われることもないでしょう。地味にオススメなんですが、あまりキャンパーさんのYouTubeやブログでも取り上げられていないので私だけかも。
一応どんなものか類似品を貼っておきますね。
オーエッチ工業「スーパープラハンマー PL-10VLT (Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
収納先:ペグ用ソフトケース
ペグ作業用軍手
設営時は手荒れ防止のため、撤収時はそれに加えてペグについた土を拭うのに使っています。普通の軍手です。
収納先:ペグ用ソフトケース
ペグ抜きハンドル
引っ掛けて回してスッと抜くだけ。ペグハンマーのお尻についているものと違って、専用工具なので、効率よくペグが抜けると思っています。
キャプテンスタッグ「ペグ抜取器 M-8272 (Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
収納先:ペグ用ソフトケース
ガイロープ関係
ガイロープ
必須ですね。よくYouTubeとかの設営テスト動画でガイロープを省いていることが多いので、キャンプ未経験の私は、要らないのかな?と思ってしまいましたが、実際に去年行ってみて、必要性を体感しました。ガイロープなしで設営したら、夜風が強くなってきて、夜中にガイロープを張る羽目になってしまいましたよ。トホホ。天候は急激に変わるので、原則として張ることにしています。ピシッと張った姿が美しいと感じるからという面もあります。
素材は絶対に反射材入りですね。夜トイレに行く時とか、暗闇のサイトを歩くとわかりますが、反射材がないと危ないです。
コールマン純正のガイロープは、細くて反射材がないので、ホームセンターで反射材入りの3mmロープを購入して自在金具をつけて自作しました。4本あればよいのですが、予備も1本、自在金具をつけた状態で持っていきます。
収納先:ペグ用ソフトケース
ガイロープ用カラビナ
ガイロープを張る度に、慣れないロープワークをするのが面倒だったので、あらかじめロープの端に輪っかを作っておいて、カラビナでフライシートに引っ掛けることにしました。これのおかげで効率よくガイロープ張りができます。
さらにものぐさな私は、フライシートのループにあらかじめカラビナを通してあります。
収納先:フライシートに常に装着
補修部材
テープ類
具体的には
- 養生テープ
- 黒ビニールテープ
で、バイクの補修材と共用です。普段は使わないのでバイクのツールバッグに入れておきます。フライシートやインナーテントの補修、ポール補修材の取り付けに使います。
収納先:必要分だけ巻いてツールバッグ
収納用具
ペグ用ソフトケース
上記のペグ関係とガイロープ関係の一式などを入れるソフトケースです。去年持っていったケースが気に入っているので同じものです。一般工具用のケースですが、軽量で、口が大きく開いて取り出しやすく、ポンと投げ入れることができて、つぶすこともできて、素材も頑丈で中に尖ったものがあっても周囲を傷つけない、と自分的には満足です。
INGCO「工具バッグ 防水 ツールバッグ 黄・黒 HTBG28131 (Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
収納先:キャンプ用具バッグ→サイドバッグへ
清掃用具
マイクロファイバークロス 2枚
バイクと共用です。
キャンプでは、主に夜露の拭き取りや、撤収前、フライシートなどについた虫やゴミ、インナーテント内のゴミを除去するのに使います。きれい系1枚と汚れ系1枚という感じで使い分けています。洗って乾かすときは、バイクのツーリングネットに引っ掛けておくと走行中に乾きます。
収納先:1枚はペグ用ソフトケース、1枚はデイバッグ
照明器具
ソーラーパフ
テント内での照明用具はソーラーパフを使います。
ソライトデザイン「ソーラーパフ LEDランタン (Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
軽くて、小さく折りたためて、充電は太陽光でツーリングネットにかけておけばよいので、便利です。インナーテントの上から吊るしてもよし、寝る時は枕元に行灯のように置いてもよしです。これでUSB給電ができるとなお良いのですがね。充電が切れたときは、モバイルバッテリー+スマホで対応することにします。
なお、前回はこれに加えて、大型のモバイルバッテリー兼用のLEDランタンを持っていったのですが、ソーラーパフで十分だったのと、モバイルバッテリーはAnkerを大小2個持っていったので、使いませんでした。夜間に屋外で活動することがないですし、モバイルバッテリー兼用のLEDランタンは重くて中途半端な存在だったので持っていきません。やはり軽いって重要ですね。
収納先:タンクバッグ
ヘッドランプ
USB充電式の軽量なヘッドランプを持っていきます。
KEWISI「ヘッドライト USB充電式 (Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
テント内での活動や、夜間にテントサイトを歩く時に使います。通常はウェストバッグに入れておいて、風呂や夕食後にサイトに帰ってきたときに使います。バイクのメンテでも影になったところを見る時にも使えるので、何かと便利です。両手が空いて、顔を向けた先を照らしてくれるので本当に便利。普段も結構使ってます。
電源はUSB充電式。以前は単4電池を入れるタイプを使っていたのですが、USB充電式に比べると重くなるのと、出先で単4電池を充電する手段が厳しいので、バイクからも充電できるUSB充電式としました。
収納先:ウェストバッグ
アウトドア家具
グランドチェア
前回と同様、折りたたみ式のグランドチェアを持っていきます。
キャンプ場でチェアに座るとほっとするので良いですね。キャンプのベテランになると、どんどん座面が低くなっていくそうですが、私は腰が悪いので背もたれが欲しいのと、立ったり座ったりが多いので、座面は膝ぐらいの高さがよいです。
DOD「スワルスエックス 軽量 コンパクト チェア (Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
本当は足先のゴムキャップにツバがついているこういう製品
MOON LENCE「アウトドアチェア(Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
のほうが、柔らかい地面でもめり込まないのでよいのでしょうけど、昨年の実績では特に問題なく、買い直すほどでもないので、今はこれで良しとします。
収納先:キャンプ用具バッグ
テーブル
グランドチェアに合った高さ36cmのテーブルを選びました。
Moon Lence「キャンプ テーブル ランタンハンガー付き(Amazon)」
引用元:www.amazon.co.jp
天板の大きさ(56cm X 40cm)もちょうどよく、広すぎず狭すぎずで、実用的でしたので、今年もこれを持っていきます。逆に、これより狭いとちょっと不安です。キャンプ場によっては、コンロの地面置きが禁止されていますし、コンロをテーブルの上に乗せるときはウインドシールドも周囲に置きますので、天板端からの安全距離を考えると、結構面積を取ります。
なお、ランタンハンガーとラックネットは置いていきます。せっかくランタンハンガー付を購入したのですが、去年は暗くなったらテント外では活動しなかったので、結局ランランハンガーは使いませんでした。また、テーブル下のハンモックラックも使ってみたのですが、使いづらいと思ったのでラックネットも置いていきます。
結局、自分のスタイルには、シンプルなテーブルで良かったのだと今は思っています。
収納先:キャンプ用具バッグ