テント用具メンテを意識した撤収と旅程
日帰りの車キャンプなら、テントもテキトーに丸めて車にポイ!用具のメンテは家でゆっくり、でよいかもしれませんが、長期間にわたってバイクで移動するキャンプツーリングでは、次に使うことを考えてきっちり撤収しなければならないと考えます。
バイクですから、きちんと畳まないと元の大きさに収納できませんし、また、テントがカビたり臭くならないよう、なるべく乾燥させてから畳みたいです。とはいえ、なるべく早く出発したいですから、そこの折り合いをどうするかが課題です。
そこで今回は、原則として、キャンプの後はホテル泊を挟むように計画しました。実際にホテルの部屋やバスルームで広げて洗ったり乾燥させることができたので、撤収時の乾燥が微妙だったり、雨の中で撤収した後でもなんとかなりました。
今回はキャンプ初心者ということもあって連泊はしませんでしたが、次回は天候次第で連泊することもあるとは思いますが、ホテル泊を挟むスタイルで行きたいと思います。私はテント泊でもしっかり寝られるタイプでしたが、一般的には体力回復のためにもホテルを挟んだほうがよいでしょう。
テント撤収手順の自分用メモ
日頃キャンプをしないため、次回もまたキャンプ初心者に戻ってしまいますので、自分用のメモとして撤収手順を残しておきます。基本的には設営の逆になりますが、撤収特有の作業もあります。
1.撤収開始前の前提確認
- インナーテント内の片付けと荷物のパッキング
- インナーテント内側に結露があれば拭き上げ
- 虫除けスプレー塗布
- テント外で活動できる服装への着替え
- テント周辺の風上に蚊取り線香設置
- テーブルの上の片付け
朝起きたらたいていテント外でコーヒー・紅茶をしばくので、だいたいできているはずです。バーナーがまだ熱いときはバーナーだけテーブル解体まで置いておきます。
荷物のパッキングは、前日寝る前にだいたい終わらせるようにし(シートバッグのファスナー締めとコンプレッション以外)、朝着替えたときに最終的にパッキングを仕上げます(シートバッグのコンプレッションも完了)。
2.フライシートの表の拭き上げ
キャンプ用具バッグに入れてあるマイクロファイバータオルで、まずはフライシートの表側だけを拭き上げます。なるべく乾燥させる時間を取りたいので、夜露でぬれていそうな表を最初に拭き上げます。虫もついていることがあるので、次の宿泊先に連れて行かないよう、しっかり払います。
フライシートの出入り口も一度閉めて表を拭きます。
周囲をまわるときはガイロープやペグでコケないように注意しましょう。
この段階ではまだ前室に荷物が入っているので裏側は後で行います。
3.撤収ステーション設置
撤収した荷物を置く場所を作ります。小さなレジャーシートを展開して、ペグで四隅を固定します。前室に置いたキャンプ用具バッグを最初に移設します。スノコは動かさず、インナーテントの入り口にまだ置いておきます。
4.フライシートの裏とインナーテント表の拭き上げ
前室に置いた荷物が撤去できたので前室に入って、フライシートの裏側と同時にインナーテントの表側を拭き上げます。意外と結露していたりします。また虫もいることが多いのでしっかり払います。フライシート出入り口の裏側の部分も一度閉めて拭きます。
拭く場所によっては、フライシート裏側のベルクロを外しますが、全部外したままにすると、後にガイロープを外すときにバランスが崩れたりするので、全部は外さず、適当に一番下だけは留めておくとかにしておきます。
フライシートの中から外に出たら出入り口を閉め、全体をピンと張った状態にしておきます。
5.テーブル・チェア解体・収納
まずはテーブルから解体・収納します。このときチェアに座りながらでもよいでしょう。冷ましているバーナーがある場合はこのタイミングで冷えていることを確認して解体・収納します。最後、チェアを解体・収納し、撤収ステーションにあるキャンプ用具バッグに入れていきます。
6.インナーテント内の荷物の撤収
スノコに膝をついて、インナーテントのファスナーをさっと開け、中の荷物を引き寄せ、取り出しては撤収ステーションに持っていきます。私はインナーテントには絶対に虫に入られたくないので、面倒でも毎回ファスナーを閉めます。最後もインナーテントのファスナーは閉めておきます。
7.スノコ撤収
スノコを撤収ステーションに移動。バイクにシートバッグを積載するための板の役割なので、シートバッグとセットでおいておきます。
8.軍手装着
キャンプ用具バッグ(の中のペグケース)にある軍手をはめ、ペグ抜きを手にします。
9.ガイロープ撤収
風下のガイロープから撤収します。
まずはガイロープの自在金具を緩めます。次にペグ抜きをペグにかませて、ぐりぐり回転しつつ抜き、ペグについた土を軍手でぬぐって回収。
そしてガイロープをテントから外して回収し、次の地点に向かいます。
ペグは抜き忘れ、置き忘れがちなので、ガイロープよりも優先して作業します。一度ペグに触ったら、回収するまで意識を外さないようにします。
10.フライシート用のペグ回収
フライシートの出入り口のファスナーを完全に締めます。
フライシート前後のペグにかけたフライシートを外し、ペグを抜いて回収します。このペグを置き忘れがちなので、フライシートのゴムロープを手で外したらその流れでペグを抜きます。
11.フライシート取外し
前室に潜り込んで裏側のベルクロを外し、四隅のOリングも外して、フライシートを上につまみ上げるように外します。このとき地面につけてしまうと、結構汚れますので、なるべく汚さないように注意します。
一度適当にぐるぐるっと丸めて撤収ステーションに置きます。風で飛ばされないような置き方にします。きちんと畳むのは後の工程です。
12.フロントポール撤収
フロントポールを外し、解体、撤収ステーションに回収します。ポールの袋に入れましょう。
13.インナーテント内の清掃
インナーテントの四隅のペグを風下から外します。メインポールのフレームを持って、インナーテントを持ち上げ、中の小さいゴミとかがどちらかのファスナーの手前に来るようにワサワサ揺すって傾けます。再びグランドシートの上に置いて、ファスナーをあけ、中の小さいゴミを取り除きます。
14.インナーテント解体
メインポールに留めてあるインナーテント側面のフックを外し、最後に頂点のベルクロをポールを2本とも支えながら外し(インナーテントがクシャッと下に潰れる)、ポールを手前に寝かせます。
ポールを外して、2本とも解体し、撤収ステーションに回収します。
15.インナーテントの折り畳み
長辺のサイドにポジショニングし、適当に頂点をつまんで、手前に倒しつつ、なるべくきれいに畳み込みます。左右から均等に折り込んで、最後半分に折っておきます。
16.フライシートの折り畳み
フライシートの折り方が難しく、取説もないので私なりの畳み方になります。
一度撤収ステーションに持っていったフライシートを、再びグランドシート上に持ってきて広げます。
出入り口のファスナーを手がかりに、長辺サイドにポジショニングし、ガイロープを取り付ける部分を4箇所特定、左右の手で2箇所ずつ掴んで持ち上げ、真ん中を下にたるませつつ、なるべくきれいに台形になるようにつぶしていきます。
台形になったら左右に出っ張っている「三角の脚」の部分を折り込んで長方形にし、左右均等に中央に向かって折り込んでいき、最後は真ん中で半分に折ります。
17.フライシートとインナーテントのパッキング
インナーテントとフライシートの両方とも同じぐらいの幅の帯状になるよう形を整えます。長辺の長さは違っていてよいです。確かインナーテントのほうがやや長くなると思います。
インナーテントの帯で、ポールのジョイントパーツが多くついている方を、ジョイントパーツを芯にするように内側に折り込み、フライシートの帯と同じぐらいの長さになるまでロールしていきます。
同じ長さになったらフライシートの帯の上にインナーテントの帯を乗せて、両方を同時にロールしていきます。
きれいにロールできたら形を整えて、テント用のバッグに入れます。縛りこむロープが2つあるので、まずは内側になる(端の)ほうをしっかり締め、ロープを丸めて、中に入れ、外側になるほうを締め上げつつ、最後は締り切らないところで一度縛るのをやめ、ロープを中に全部入れこんでから、最後の縛りを行います。こうすることでテントバッグからロープがぶらぶらしないので見た目もきれいですし安全です。ロープが出ていると思わぬところに引っ掛けたりして不便だったり危険だったりします。
18.グランドシートの折り畳み
最後、グランドシートを畳んで行きますが、表側にゴミや虫が残らないように、マイクロファイバータオルで拭いたり払ったりします。
折り畳んでいく過程で、地面側についた汚れを拭き取りつつ、畳んでいきます。
グランドシートを収納形態にして、撤収ステーションへ回収します。
19.キャンプ用具バッグのパッキング
回収したキャンプ用具を今一度整理して、左右のバランス良く、キャンプ用具バッグにパッキングしていきます。
20.バイクへの積載
全ての荷物をバイクに積載していきます。
21.撤収ステーションの撤収
最後、撤収ステーションの下敷きになっていたピクニックシートを、マイクロファイバータオルで拭きながら畳んで収納して撤収完了です。
最後汚れたタオルは、水場かトイレで水洗いし、よく絞って、バイクのツーリングネットの下に広げ、走りながら乾くようにします。
この汚れたタオルを水洗いする場所は、キャンプ場によってどの水場を使うべきか違うと思いますので、よく周囲の人々の行動を観察して決めるか、わからなければ管理事務所に相談するのがベストと思います。
雨の中での設営・撤収について
私はもともと雨キャンプはしないと決めていたので、雨の中での設営はなかったのですが、撤収時は一度だけ霧雨交じりということがありました。撤収ステーションに置いた荷物が雨にさらされたのですが、シートバッグを防水にしておいたので少し気が楽でした。バッグの防水性が意外なところで役に立ちました。
こんな時にはタープがあるとやはり快適なのでしょうね。そして最後のタープだけはなんとか地面に付けないように折りたたむことができればほぼ完璧でしょう。
こちらの動画でそのやり方が出ているのでタープ導入時は参考にしたいものです。
私の現在のスタイルでは、タープは導入しないとしたので、雨撤収になるぐらいなら雨が上がるのを待っての撤収か延泊とする作戦としようと思います。これは日程に余裕がある無職の特権かもしれませんが笑。
また、究極の雨対策として、バンガローというのも次回は選択肢に入れたいです。行く前はバンガローが北海道でどれぐらい一般的なのかがよくわからなかったので、全く頭になかったのですが、意外と活用できるようです。
現地で会話したご夫婦のライダーさんは、キャンプはバンガロー限定にして旅程を組んで荷物を減らしていましたし、北海道ツーリング系のTwitterを見ていると、他のライダーさんでも、天気が悪いときはバンガローに泊まったりしていました。次回はぜひバンガローも試してみたいです。