私が購入したタープは、タープ単体の販売でした。わりとセットになっていることが多いロープやペグもついていません。このページではガイロープについて書いてみます。
タープ用ガイロープは強度が必要
タープは風をまともにうけるので、しっかりしたロープとペグにする必要があると思います。ドーム型テントのロープなら、万が一外れてもテント自体が自立していますし、中に自分や荷物があるのでそのまま強風で潰れるだけだと思いますが、タープの場合は、風でロープやペグが外れると、ポールやペグが吹っ飛んで、他の人のサイトに迷惑をかけたり、最悪他の方の装備を破壊したり、他の人にケガをさせてしまう危険性もあるかと思います。
ガイロープの素材
ガイロープの素材について調べるといくつか代表的な種類として、
- ポリエステル(PE)
バランスが取れた強度、耐久性あり、紫外線に強い - ポリプロピレン(PP)
軽い、安い、耐水性あり、強度・耐久性やや弱い、紫外線に弱い - ナイロン
強度・耐久性が高い、水を含むと扱いづらい、
というものがあり、テントやタープではPEとPPが主流のようです。実際にテントのガイロープでは3mmのPPロープを導入しましたので、PE素材への興味もあって、今度はより強度のあるPEを選定してみました。
ガイロープの太さ
ソロテントでは3mm程度でもよいようですが、タープとなると4mm~5mmがよいようです。
ガイロープの長さ
そもそも本数はいくつ必要なのか。メインのポール1本を立てるのに2本なのでメインポール用4本。そしてヘキサタープの裾の片側に2本必要なので、タープの裾用4本が必要です。
長さを知るためには、設営方法について調べる必要があると思い、YouTubeを中心に調べたところ、こちらの動画で学びました。
この動画によると、メインポールは高さ100に対して、100手前のところから片側2/3横に出したところにペグを打ちますので、懐かしい3平方の定理を使ってテキトーに計算すると約160の長さがあればよいので、メインポールの高さ192cmならメインロープは1本310cmぐらいです。ポールに掛けるもやい結びの部分や、自在金具で調整する部分を考慮すると、1本350cm~400cmぐらいあれば良さそうです。
一方、タープの裾を地面に固定するロープを「サブロープ」と呼ぶことにします。サブロープはタープ頭頂部の高さ192cm、タープの開き角度は片側45°(=頂点両側で90°)として、またしてもテキトーに計算するとサブロープは200cm~250cmあればよさそうです。実際に設営しながら長さを調整してその場で自作すればよいのでしょうけど、それだと設営の練習になりにくいので、自宅でやれる限りは準備していきたいです。
以上の計算からすると、必要なロープの長さは、メイン16m(4m X 4本)+サブ10m(2.5m x 4本)、全体で26m必要という感じです。
ロープの打ち方
以上の検討から、
- ポリエステル素材
- 太さ5mm
- 長さ26m
のロープが必要ということで、近くのホームセンターに行ったのですが、またしても選択肢が!
ロープの打ち方=紐の織り方にも種類があるようで、
- 三つ打ち(シンプルに撚った感じ)
- 金剛打ち(網目のような表面)
の二種類がありました。強さは三つ打ち、耐摩耗性は金剛打ちらしいです。
一般的なガイロープは16打ちらしいのですが、近い感じの金剛打ちを選定しました。
ロープ一本選ぶのでも、ものすごい種類があって、奥深さを感じました。勉強になります。
ロープ購入
ようやく「素材」としてのロープが買えます。買ったのは、コーナンオリジナル「ポリエステル金剛打 ボビン巻 5mmx30m」です。リンクを貼りたいのですが、執筆現在コーナンでは取り扱っていないようで、申し訳ないのですが、貼れません。
ご参考までに、似たような製品(もしかしたらこれのOEM?)はこんな感じです。
ユタカメイク 「ポリエステルロープ(金剛打)ボビン巻 5mm×30m RSX-3(Amazon)」
タープ用ガイロープの自作
さて、ロープを調達し、必要な寸法もわかったところで、ガイロープを自作します。
- 切断:メインロープ4m、サブロープ2.5m、それぞれ4本作ります。あまりは予備として持っていきます。
- 自在金具:すべてのロープの片方はペグ側となるので、片側に自在金具を通して固結びをしておきます。
金具は微妙にV時になっているので、方向があるようですが、完成写真を参考にすると、Vの内側から外側に通して、戻って外側から再び内側に抜ける向きのようです。
- 両端処理:最後に両端をライターであぶって溶かし、冷却して固めます。溶けたロープは結構熱いので手で触らず、フーフーやって冷やします。これでロープの端が解けにくくなります。
タープ用ペグ
テントのペグでも触れましたが、某YouTubeキャンパーさんが、ホームセンターのスチールペグでいいんだよ、とおっしゃっていたアドバイスを受け、25cmのスチールペグを8本購入しました。本当は30cmのほうがよいかもしれないのですが、さすがに長過ぎて、重すぎて、見送りました。テント用のペグが20cmなので、タープに使わなくてもテントのガイロープ用に使ってもよいかもしれません。風があるときは安心かと思います。
上記はコーナンオリジナルですが、一般的にほぼ同じ製品がこちらだと思います。
WAKI「J型アンカー 6X250 BK-291(Amazon)」
小川張りテープ
タープを張るならテントと組み合わせて、いわゆる「小川張り」ってのをやってみたいです。テントに開放感のある前室を作るような構成となって良さそうです。
いまいちどれを買ってよいかわからなかったので、Amazonでオススメになっていたこちらを購入。50cm単位で調整できるようです。
HIMIMI「小川張り テープ 耐荷重200㎏ 3m(Amazon)」
巻き尺
唐突に「巻き尺」って何よ?と思うかもしれませんが、今回、巻き尺を持っていこうと思います。用途は、地面が濡れているところでのタープの設営用です。
タープの張り方で参考にさせていただいたYouTubeチャンネル「チキューギ」で、たまたま「雨の日にタープを一切汚さずに綺麗に張る方法」という動画を見つけました。
通常、タープを設営するときは、2つに折ったタープをポールなどと一緒に地面に並べますが、この動画によると、なるべくタープを濡れた地面で汚したくないというときの工夫として、あらかじめその長さのロープを持っていけば?ということでした。
なるほどと思いましたが、私はキャンプ素人ですから、余っているロープなんかないのですよね...。長い紐とかもないし。使うかどうかもわからないのにロープとかを買うのもなぁーと思いまして。
じゃあ長さが測れればよいということならば、5.5mの巻き尺なら自宅にあることに気づきました。タープが3mですから、タープの金具の接続部分と小川張りテープの長さを入れても5mあれば充分でしょう。自宅で設営時の長さを測ってメモしておき、いざという時は、その長さで巻き尺を伸ばせばよいかと考えました。これなら小川張りのテープ部分の長さを変えても、その長さだけ調整も可能!
巻き尺は、5m級となるとちょっと重いですが、金属の定規がピシッと伸びてまっすぐが容易に確保できますし、収納時もさっとしまうことが可能で、ロープより便利かと思っています。
使うかどうかもわからないので、家にあるもので済ますため、巻き尺としました。
設営テスト
「キャンプツーリングのタープ用ポール」のページでも触れましたが、事前に設営練習をしました。いきなり本番というわけには行きません。実際にやってみると、単に練習だけでなく、何かと事前に改善すべき点があるかと思うからです。練習当日は、風が強いという、コンディション的にはあまり良くない状況もあって、少し緊張しての練習でした。先の動画の通り、設営自体はうまく行ったのですが、ガイロープの「もやい結び」8箇所はもっとスムーズにやりたいと感じました。自分がまだ下手くそというのもあるのですが。
スピード設営のための改善策
そこで、ポールに掛けるメインロープは、あらかじめ「もやい結び」をしておき、ぱっと掛けられるようにします。
一方、タープの左右を地面方向に引っ張るサブロープ4本は、あらかじめ強度のあるカラビナをつけておけばよいかなと考えました。適当なステンレスカラビナをホームセンターで買って、もやい結びしておきます。
これでタープの設営時間の短縮ができるでしょう。
実際にどうだったか
これだけいろいろと準備したにもかかわらず、一回もタープを設営しませんでした。
理由は「キャンプツーリングのタープ」のページに記載しましたが、私のスタイルでは、ドームテントの前室で充分だったからです。
ただ、実際に現地のキャンプ場に行って気づいたのですが、ガイロープは反射材入り必須と思います。私の場合、テント用は反射材入りにしていましたが、タープ用のロープを買うときに考慮が足りなくて、普通の反射材なしのロープにしてしまいました。デイキャンプのみで夕方には撤収するならよいでしょうけど、そのまま夜通しは危ないです。
私は夜間にトイレに行くことが多く(もうオジイサンなので)、特に夜ビールとか飲んだら、ほぼ必ず行くと思います。そのとき、反射材入のガイロープがライトに照らされて暗闇に浮かび上がっていたので、安全に通行することができました。一部、反射材なしのロープの方もいらっしゃいましたが、ペグの付近にペットボトルを置いてキラキラするように対応されていましたので、ロープの存在は認識できました。泊まりのキャンプでは、反射材なしのロープはNGと思いました。
次回は、先の理由により、タープを使わないスタイルで行くことにしますので、ロープの買い替えはしませんが、そこは前もって気づくべき反省点でした。