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DJI Osmo Action4 外部マイクの音質問題

DJI Osmo Action4の音質問題

DJI Osmo Action4に移行したことで、GoPro Hero 10での様々な問題を解消することができて幸せなアクションカム生活を楽しんでいるのですが、映像や音声のド素人の私でも、どうしても満足の行くクオリティになっていないのが音質でした。音質というか音量ですね。

GoProの頃は、とりあえず入門者はバッファローのマイクを使っとけというのがネットでの意見でしたので、迷いなくバッファローを使い、ある程度は満足の行く音量で録れていました。もちろんプツプツ音問題がありましたので、マイク音量を調整するボリュームを挟む必要はありましたが。

一方、DJI Osmo Action4での外部電源と外部マイクの同時使用において、外部マイクについての情報が少なく、自分で試行錯誤を行ったのですが、全体的な傾向として以下のように感じました。

音割れしない組み合わせでは、音が小さすぎる

音割れしないマイクとアダプターの組み合わせでは、音が録れるには録れるのですが、音がやや、いや、だいぶ小さいのです。

カメラ本体でゲインを上げると、多少改善するのですが、もともと小さい音を無理やり大きくしてもノイズも一緒に上がってしまい、音質的にはあまりよろしくありませんでした。

それでも、再生時に音声を100%以上にできる再生アプリでなら、なんとか使える音質で、自分用の記録としてはなんとか使えるレベルにはなります。

そうはいっても、GoProのレベルまで改善したいです。もし、動画コンテンツとして使うならば、音声トラックにノイズゲートと、ノーマライザーやコンプレッサーなどのFXを使って音声の音圧を上げないとだめなレベルです。う~面倒。

音割れする組み合わせでは、ゲインを下げても音割れは解消しない

音割れするマイクとアダプターの組み合わせにおいて、それならDJI本体でゲインを下げればよいかと思いきや、割れたままの音が小さくなるのです。

割れた状態では、録音した後から補正することができないので、どうしようもなく、音割れする機材の組み合わせは使えません。

ただ、ここに音質改善のヒントがあるように思いました。

DJI Osmo Action4のゲイン設定は、デジタル化された後の音声に作用するようで、アナログの入力音声を調整するものではなく、デジタル化された後の出力音声(録音音声)レベルを調整するタイプのように感じました。用語的には「ゲイン」というよりも「録音レベル」です。

したがって音割れを防ぐには、アナログ信号の状態で調整してやってから、マイクアダプターに送り込めば音割れがなくなるのではと考えました。

ピンマイクは魔境だった

同じマイクアダプターでも、使うマイクによって録音音質のばらつきが出ることについても疑問でした。

そこで、そもそもピンマイクの規格っていうのがどうなっているのかを調べると、下記のような記事を見つけ、どうやら緩い取り決めぐらいしかないようで、私達が気軽に買うようなピンマイクをプロは使わないそうです。

マイクには、大別して、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクのふたつがあり、私達がピンマイクで使っている製品はコンデンサーマイクになります。

コンデンサーマイクから音声信号を得るには、コンデンサーに電圧をかけてやる必要があり、またマイクにかかる電圧を調整する抵抗が入っていますが、私達が気軽に購入できるようなミニプラグのピンマイクにおいては、その電圧と抵抗についてきっちりとした規格があるわけではないようです。

さらにその電圧線と音声線が同じ線を使っているのもあれば、別々の線になっているものもあり、もうメーカー独自の、あるいは製品独自の仕様になっているようで、混沌としています。

マイク、アダプター、本体までの3つを同じメーカーで揃えれば、もしかしたら音質問題は発生しないかもしれませんが、既存の資産を活かしたいという思いもあり、DJI以外のメーカーのマイクでもなんとかしたいものです。

音質改善対策を考える

音割れマイクに音量調節ボリューム

個人的には、安定して入手でき、価格も安く、ケーブルの短縮加工もできる(これ重要!)、使い慣れたバッファローのピンマイクを使いたいと思っています。

BUFFALO「マイクロフォン BSHSM03BK(Amazon)

BUFFALO マイクロフォン BSHSM03BK引用元:www.amazon.co.jp

バッファローのピンマイクは、以前のテストでは音割れしてしまい、使えない機材となってしまいましたが、先の考察により、マイクとマイクアダプターの間で入力ゲインを調整できれば改善するかも?という考えに至り、再び「ボリュームアダプター」の登場です!

音が割れているなら、ボリュームで信号レベルを抑え込んで、マイクアダプターが想定しているMAXレベルに合わせてやれば解決するのでは?という素人考えです。

クラムワークス「3.5mm ヘッドホン 音量調節 延長 ケーブル 28cm Z35VC28B(Amazon)

ヘッドホン音量調節ケーブル引用元:www.amazon.co.jp

このボリュームアダプターは3極ですから、3極マイクのバッファローのピンマイクはそのまま使えます。本来はステレオ出力(ヘッドホンなど)の調整用なのですが、モノラル3極マイクと配線が故意か偶然かわかりませんが、マイクの入力信号を減らせるようになっているので、モノラルマイクのボリュームとして使えるのです。

下はこのボリュームアダプターの内部の推定図です。

ステレオ音声のボリュームですから、おそらくマイナス側(G)にボリュームが入っていると思います。

これをそのまま3極マイクに接続すると下のようになって、

 

マイクにボリュームアダプター

一応マイクとして機能するように接続されていて、ボリュームを絞ると、マイクにかかる電圧とマイクからの信号の両方が絞られるといった感じかと。

多分ちまたにある他の3極ヘッドホン用の音量調節ボリュームも使えると思います。

ボリュームアダプターで音割れが解消!

今回テストした機材の組み合わせは以下の通りです。

ボリュームアダプターを挟んだ

 

そして結果は...

 

だいぶ改善されました!

音量ボリュームは最大から少し絞ったところにしてみたところ、音割れがうまい具合に解消されつつ、音圧も上がりました。それでもまだ小さく感じますが、音割れしないマイクよりも明らかに改善されています。

感覚的な話だとイマイチなので、数値化してみるべく、動画編集ソフト(Davince Resolve 18)のオーディオレベル分析を使って、以前の音割れしないマイクでの録音音声と、今回のボリュームアダプターをかませた音割れマイクのそれとの、音圧レベルを計測してみました。撮影時の録音ゲインはともにゼロでした。

以前の音割れしないマイク

音割れしないマイクのオーディオレベル分析

ボリュームアダプターをかませた音割れマイク

ボリュームアダプターをかませた

うーむ、1~2dbぐらいしか上がっていませんね。このTrue Peakってヘルメットを閉める音などの雑音を拾っているかもしれないので、通常の話し声のピークじゃないでしょうね。

とはいえ、ま、実用的にはだいぶ良くなってきましたよ!

ボリュームをもっと最大近くでもよいかもしれません。音割れしたらダメですけど。

また、DJI本体でゲインを2ぐらい?上げてもよいかもしれまんせんが、なるべく底上げせずにマイク本体で頑張りたいところです。

動画編集ソフトで音圧調整などをするにしても、元の音像がきれいに録れていることは重要ですから、今後も機材をあれこれ変えてみようと思います。

過去のテストで音割れした3極マイクにもボリュームアダプターをかませて試してみたいです。

となると、マイクだけでなく、アダプターも機能面で優勝だったものの音割れで不採用となったUGREENのアダプターにも復活の線がありますね。

ほんと、このボリュームアダプター、大活躍ですよ。

そのうちテストしたら、このページに追記してご報告します。