地面が柔らかいところでの駐車に注意
普段の街乗りにおいて、バイクを駐車するとき、スタンドが接地する地面はたいていアスファルトやコンクリートになっていますので、何の問題もないのですが、下が砂利になっていたりすると、スタンドが地面に刺さってバイクが転倒するリスクがあります。
ツーリングでは行く先の駐車する地面が必ずしもアスファルトやコンクリートではないところもあるでしょう。また、北海道においては、アスファルトであっても、そのアスファルトが本州よりも柔らかいらしく、夏の炎天下ではアスファルトにスタンドがめり込むこともあるそうです。
そこでスタンドが地面に刺さらないようにする対策が必要です。
調べてみると下記のように、いくつか対策があるようです。
1.空き缶ぺしゃんこ
空き缶を足でつぶして平にしたものをスタンドと地面の間に挟む方式。緊急時はこれでよいですが、ゴミのようなものを持ち歩かなければならない、置き忘れたときにゴミなので申し訳ない、空き缶を確保しなければならない、など私にとっては難点が多いのでナシです。
2.かまぼこ板・板切れ
かまぼこ板サイズの板切れをホームセンターなどから調達し、これをスタンドと地面の間に挟む方式。板に穴をあけ、紐を通して、ハンドルにかけておき、発車時には紐で板を引き上げる使い方をしている方もいるようです。便利ですね。紐があることでリマインダーにもなりますので、板の置き忘れ防止にもなります。板だと厚みがあるので、場所によっては適切な傾斜を確保しないといけないかもしれません。収納時も厚みがあるとちょっと邪魔かな。
3.スタンドホルダー(プレートタイプ)
プロト(PLOT) 「サイドスタンドパッド(ブラック) (Amazon)」
樹脂などのプレートをスタンドと地面の間に挟む方式。薄くてしっかりしている素材ならよいかと思います。紐を通す穴があると引き上げるのに便利です。
私はデイトナの「スタンドホルダー」を購入しました。これには紐とフックがついています。あまり考えずに国内メーカーが好きなのでデイトナさんの製品にしました。
デイトナ 「バイク用 サイドスタンドホルダー (Amazon)」
4.スタンドホルダー(スタンド固定タイプ)
JFG「バイク サイドスタンド プレート (Amazon)」
駐車時に板を挟み込むのが面倒だという方には、サイドスタンドに直接プレートを固定するタイプもあるようです。エストレヤは軽いバイクということもあり、適合製品をぱっとは見つけられなかったのと、プレートタイプのほうが圧倒的に費用が安いので、導入しませんでした。これもよく適合性を確認しないとチェーンと干渉する場合もあるようです。
ブレーキロックの導入
スタンドホルダーを購入するときに、ブレーキロックも同時に購入しました。傾斜地などでの駐車時に前輪が動かないようにしてくれることで転倒防止になってくれないかなと期待したからです。
デイトナ 「バイク用 フロントブレーキロック (Amazon)」
また、これをスタンドホルダーのフックと交換することで、より目立つリマインダーにもなると考えたからです。たとえ使わなかったとしても、ちょっとした整備のときに今まで輪ゴムでブレーキレバーを固定していた用途でも使えるのでよいでしょう。(左に転倒したときの引き起こし時のブレーキ固定にもよいかも 汗)
スタンドホルダーやブレーキロックは実際にどうだったか
何回か使いました。観光地で駐車場が砂利や土であるところもありましたので大活躍です。またアスファルトのところでも、めり込んだ跡があるようなところでは使用しました。
とはいえあまり使用頻度は高くなく、慣れないこともあり、設置に手間取ることがよくありました。私はタンクバッグの左ポケットにこれを収納しており、使い方としては、
- 乗車したまま左足でサイドスタンドを立てる
- タンクバッグの左ポケットからスタンドホルダーを取り出す
- 紐を確実に持って、プレートだけを落とす
- 紐と左足を使って、プレートの表裏と位置を調整
- スタンドと地面の間にプレートを挟む
- リマインダーとしてブレーキロックをハンドルに取り付ける
という手順です。
難点はスタンドホルダーの位置調整に意外と手こずることでした。特にこのデイトナの製品は見た目がカッコいいですが、プレート両サイドの山が高いため、よくスタンドの足がサイドの山をかんでしまい、中央の凹んだところに足を入れるまでもどかしい思いをしました。強度の問題もあるでしょうけど、もう少し山が低い製品のほうがよかったかもしれません。
一方でブレーキロックについては、リマインダーとしては完璧です。絶対に置き忘れることはありません。撤収以下のような手順です。
- バイクにまたがる
- ブレーキロックを外す
- バイクを直立させスタンドの足を浮かす
- 紐を引いてプレートを引き上げる
- プレートとブレーキロックを紐でぐるぐる巻く
- タンクバッグの左ポケットに収納
ブレーキロックについては、リマインダーとして非常に役に立ちましたが、本来のブレーキをロックするという目的としては使い所で使うことに気がつけませんでした。例えば、
- フェリーの中での駐車
甲板スタッフの方からローギアに入れて駐車するように言われ、それでOKと思いましたが、さらにブレーキロックをかけてもよかったでしょう - 左に転倒したとき
実際に一度左に転倒しました。焦ってしまい、右ブレーキをかけることを忘れていました。荷物もフル積載でしたので、荷物を降ろそうと考えたときに、ステキな紳士ライダーお二人が現れて、3人で引き起こしましたので事なきを得ました。あのとき右ブレーキをロックしていたらひとりで引き起こせたかどうかは不明のままです。 - 駐車場が傾斜しているとき
写真を撮るため、脇道や駐車場で停めるときに、妙な傾斜がついていて不安なときがありました。基本通り、バイクの向きを変えて斜面上向きにバイクを停めましたが、危ないので保険としてブレーキロックをつけてもよかったかもしれません。これもギアをローとかセカンドに入れればよいということかもしれません。
せっかくブレーキロックをすぐに取り出せるところにあるのですから、ツーリング時はもっと活用するよう意識しなければならないと思いました。う~んこれも経験不足によるものかなと。