タンクバッグ要る?
タンクバッグは必ずしもなければならないものではないと思います。なくても良いでしょう。正直あまり容量を大きくできないので用途は限られると思います。
タンクバッグは、停車中の乗車した姿勢で、あるいは乗り降りの際に、手早くアクセスのできる収納ですので、後部に積載しているデイバッグ以上にツーリング中に使用したいものを入れることになります。
私の場合、用途としては以下のようなものだと考えて導入することにしました。
- ハンドルバーに設置したUSB電源とも近いので、充電先となるモバイルバッテリーなどを格納し、走行中に充電したい
- 天面にツーリングマップルRを入れたい:普通のツーリングマップルよりも大きいツーリングマップルR(リング改造後)は幅21cm、高さ25cmなので、B5ではダメ、A4サイズでなければなりません。
- 走行中にGoProで動画を撮影しますので、GoPro関連の用具もこの中に一式入れておきたい
- 乗り降りの際に収納・使用するであろう、スタンドホルダー、畳んだヘルメット袋、バイクハーフカバーを入れたい
- 他の小物として、常備薬や、虫拭き取り用のウェットティッシュを入れたい
- 取り外したときには小さめのバッグとしても使いたい
タンクバッグの選定
ツーリングマップルRが入るタンクバッグは意外と限られ、以下の2点を候補としました。最近はスマホナビがメインなのか、大きな天面の製品があまりないような気がします。
タナックス「MOTOFIZZ タンクバッグGT ブラック MFK-001 (Amazon)」
タナックス「MOTOFIZZ スマートタンクバッグL ブラック MFK-178 (Amazon)」
どちらもお値段は9千円弱であまり変わらず、微妙な違いしか感じないのですが、わずかにタンクバッグGTのほうが、
- 通常時サイズが10L(拡張するとハンドルを左に切った時にスマホホルダーにあたってしまうため実際には拡張しないと思うから)
- 重量が1kgだけ軽い
- レインカバーの専用スロットがある
- マグネットの脚が長く可動なのでフィットしやすそう
- サイドポケットがあってすぐに取り出したいものを入れられそう
といった細かい点で若干上回っていると思い、タンクバッグGTを購入しました。
取付け
取付けは単にマグネットをペタンコ吸着させるだけです。本当はセーフティストラップをフレームに掛けるのでしょうけど、重いものを収納していないので大丈夫でしょう。
ガソリンの給油口は覆われてしまうので、給油時はフロント側だけでも外してバッグを立てないといけません。
リュックストラップ増設
このタンクバッグを、長距離走行の練習のときに持っていったのですが、バッグの前方にハンドルがついているのは良いのですが、手が塞がってしまうので、肩にかけられるようにしたいと思いました。
セーフティストラップを肩掛けがわりに使ってみましたが、まあ使えなくもないです。しかしライダースジャケットやエアバッグハーネスを羽織った状態ですとナデ肩になってしまうため、ずるずる落ちてきてしまいます。
そこでリュック型に改造できないかと考えたのですが、なんとこのタンクバッグGTにはなぜか四隅に小さいループが出ているのです。ここに小さなカラビナでストラップを両側につければリュックになると思い、Dリングとストラップを購入しました。
KIYOHARA「サンコッコー Dカン 2個入り 直径20mm 黒ニッケル SUN10-80(Amazon)」
リヒトラブ「ショルダーベルト スマートフィット A7578 ブラック 幅20mm(Amazon)」
ストラップは意外と高価なものが多いのでお手軽なものを探しました。
取付け方は、Dリングを一度プライヤーやペンチで金具をひねるように開き、タンクバッグのループを通し、再びかしめるという手順です。
普段はこのリュックストラップは邪魔なので、ちょうどよいことにサイドポケットがセーフティストラップをベルクロで挟み込んでいるところに、畳んで一緒に挟んで収納できるではないですか!素晴らしい。
実際にどうだったか
タンクバッグは大活躍でしたね。
脚がしまえる
意外に便利だったのは、マグネットの入った脚の部分が角度を変えられるので、バイクに搭載していないときは、回転してベルクロフラップの中に収納できるので、タンクから外して持ち歩くときにプラプラしなくてスマートです。
またタンクバッグにありがちなマグネットに砂鉄がついてしまう問題(これがタンクを傷つける)も、この内部収納機能を使うことにより、砂鉄がつきにくくなります。
ハンドルスイッチへの干渉に注意
大きさも充分で、これ以上大きかったら逆に良くなかったかもしれません。
どうしてもA4サイズ対応のため左右の張り出しが大きく、ハンドルをフルロック近くに切ると、セーフティストラップの取付カラビナが、左ならハザードスイッチ、右ならイグニッションボタンに当ってしまうことがあります。
例えば発進時の切り返しなどでハザードがいつの間にか点滅してしまうことがありました。なのでタンクバッグを取付けた際には、セーフティストラップのカラビナ部分の干渉を確認する必要がありました。
拡張はしなかった
高さについても、拡張前の状態でぎりぎりこれでよく、これ以上高くなると、ハンドルを左に切った時に、ガジェットバーに搭載したスマホやスマホを充電するコネクタに干渉するのでよろしくありません。したがって今回のツーリングにおいては高さの拡張はしませんでした。
天面はフェリーチケットにもGood
また、天面がクリアケースになっているのは、ツーリングマップルの閲覧だけでなく、フェリーの乗船チケットを入れ、チケットに印刷されているバーコードを読み取っていただくこともできたので、チケットを提示するためにガサゴソしなくてもよいので乗船がスムーズでした。
左サイドポケットはスタンドホルダー
サイドポケットの左にはスタンドホルダーを入れておき駐車時にさっと取り出し、発車時は紐をひっぱって回収したスタンドホルダーをさっと収納できるのでよかったです。
一方で右側のサイドポケットにあったコインケースはETCがあるから不要と思って外してしまったのですが、観光地の駐車場料金が現金払いのところもあってつけておくべきだったかもしれません。とはいえ財布はレッグバッグに入れてあるので、現金はレッグバッグから出せばよいだけなので、レッグバッグに救われ、それほど大ダメージではありませんでした。サイドポケットはファスナーだけなので現金を入れておくと、小銭ドロにやられそうで、次回もレッグバッグで良いような気もします。
バイク転倒事件
後日ツーリング記録で記事化しますが、一度バイクをコカしました。三国峠に向かう途中でGoProをセットしようと思い、どこかに駐車しようと思って、上り坂の途中で左折したときに、斜面を考慮するのを失念し、車体を左に傾けすぎてしまい、そのまま、あらららら~という感じでゆっくり転倒しました。
幸い怪我や破損はなかったのですが、その時、ちょうど直前に満タンにしたガソリンタンクの給油口からガソリンがダラダラと漏れました。その場はとにかく立て直すことで頭がいっぱいで、ステキな紳士たちに手伝っていただいて復活できたのですが、問題はその漏れたガソリンです。
ガソリンがタンクバッグのストラップの、マグネットが吸着する部分にも行き渡り、その部分の樹脂を溶かしていました。ガソリンは揮発性なのであっという間に蒸発しましたが、下の写真のようにしっかりと溶かして行きました。溶けたのは表面のやわらかい樹脂だけだったので、マグネットがむき出しになるようなことはなく、まだ使えるには使えると思います。
改めてガソリンって溶剤なんだ~と思いましたね。
ま、樹脂が溶けたのはそれはそれでショックでしたが、それよりもその日はタンクバッグがガソリン臭くて、ホテルの部屋においておくと頭が痛くなりそうで、換気されているシャワー室に一晩放置しました。